日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220514 株主よりもっと顧客と社員を重視する経営が必要

以下あくまで私見です(異論噴出は覚悟の上で敢えて書いています)。企業には株主以外にも、債権者、顧客、社員、社会(雇用、税収、環境)といったステークホルダーが存在します。株主は企業における資金の流れ(waterfall)の一番下におり、最も高いリスクをとっているので、敢えて意識して一番に大切すべきという考え方には一理あります。

しかし日本経済の潜在成長率は既にゼロ近くまで落ちています。ウクライナ危機後の世界においては、①悪化の一途を辿る人口減少(少子高齢化)に加えて、②グローバリゼーションの逆流(サプライチェーンの非効率化)と③平和の配当の逆流(安全保障コストの増大)がのしかかりますので、ビジネスリターンは今後さらに低下することが確実です。株主に対して今まで通りの高いROEを無理に維持しようとすれば、顧客や社員から搾取したり、財務レバレッジを上げたりするしかないでしょう。会社経営の改善に能動的に貢献しているアクティブな株主は別としても、株主だけが今まで通りステークホルダーの中で一番大切にされ続けるというのには強い違和感を覚えます。格差拡大を助長するなら、社会的正義にも反しています。

いっそのこと社員(含むマネジメント)や社会(例えば日銀)が株主となり、ROE、配当、納税はある程度確保できればそれで良しとする前提で、その上流で顧客と社員への配分をより厚くすることの方がより合理的なのではないかと思います。社員は顧客に提供する付加価値(感謝の対価としての売上)を最大化することに専念し、会社はそのインフラとして、そういった成果を正しく評価する処遇、効率的かつ柔軟な労働環境、学びや成長の機会を提供する。ボトムライン自体の最大化を目指すのではなく、あくまで顧客と社員が得る付加価値最大化の結果と位置づけるということです。

政府や会社/上司がいつまでたっても何もしてくれないなどと嘆く前に、それぞれの職場で、自分達だけでも今すぐできることがいくらでもあります。私としては、私のチームをenergize & motivate してパフォーマンスを引き上げるための工夫をこれからも自分なりに積み上げていくつもりです。

 

【独訳】

Das Folgende ist nur meine persönliche Meinung (ich wage es, dies in Erwartung starker Gegenstimmen zu schreiben). Neben den Aktionären hat ein Unternehmen weitere Interessengruppen wie Gläubiger, Kunden, Mitarbeiter und die Gesellschaft (Beschäftigung, Steuereinnahmen und Umwelt). Die Aktionäre stehen am Ende des Geldflusses (waterfall) in einem Unternehmen und tragen das höchste Risiko, so dass es vernünftig ist, sie als wichtigsten Stakeholder zu schützen.

Die potenziale Wachstumsrate der japanischen Wirtschaft ist jedoch bereits auf nahezu Null gesunken. In der Welt nach der Ukraine-Krise werden die Unternehmensrenditen mit Sicherheit weiter sinken, und zwar aufgrund (1) einer schrumpfenden Bevölkerung (sinkende Geburtenrate und alternde Bevölkerung), die sich weiter verschlechtern wird, und (2) einer Umkehrung der Globalisierung (ineffiziente Lieferketten) und (3) einer Umkehrung der Friedensdividende (steigende Sicherheitskosten). Wenn das Unternehmen versucht, die hohe Eigenkapitalrendite für die Aktionäre aufrechtzuerhalten, wird es keine andere Wahl haben, als seine Kunden und Mitarbeiter auszubeuten und seine finanzielle Verschuldung zu erhöhen. Abgesehen von aktiven Aktionären, die aktiv zur Verbesserung der Unternehmensführung beitragen, habe ich ein starkes Unbehagen daran, dass die Aktionäre weiterhin die wichtigsten aller Stakeholder sein werden. Wenn es die Vergrößerung der Ungleichheiten fördert, ist es auch gegen die soziale Gerechtigkeit.

Es wäre vernünftiger, davon auszugehen, dass die Mitarbeiter (einschließlich des Managements) und die Gesellschaft (z. B. die Bank of Japan) zu Aktionären werden, und dass es ausreicht, ein bestimmtes Niveau der Eigenkapitalrendite, der Dividenden und der Steuerzahlungen zu sichern, und dass es vernünftiger wäre, die den Aktionären vorgelagerte Zuweisung an Kunden und Mitarbeiter zu erhöhen. Die Mitarbeiter sollten sich auf die Maximierung des Mehrwerts (Umsatz als Gegenleistung für Wertschätzung) konzentrieren, den sie für die Kunden erbringen, und das Unternehmen sollte die Infrastruktur dafür bereitstellen, einschließlich einer Vergütung, die solche Leistungen angemessen anerkennt, eines effizienten und flexiblen Arbeitsumfelds und Möglichkeiten für Lernen und Wachstum. Das Unternehmen zielt nicht darauf ab, den Gewinn selbst zu maximieren, sondern sich als Ergebnis der Maximierung des Mehrwerts zu positionieren, den Kunden und Mitarbeiter erzielen.

Es gibt eine Menge Dinge, die wir jetzt selbst an unseren jeweiligen Arbeitsplätzen tun können, bevor wir uns darüber beklagen, dass die Regierung oder das Unternehmen bzw. der Chef für längere Zeit nichts tun werden. Ich für meinen Teil werde weiterhin meine eigenen Ideen entwickeln, um mein Team anzuregen und zu motivieren, die Leistung zu verbessern.

 

【英訳】

The following is only my personal opinion (I dare to write this expecting strong dissent). In addition to shareholders, a company has other stakeholders such as creditors, customers, employees, and society (employment, tax revenue, and environment). Shareholders are at the bottom of the flow of funds (waterfall) in a company and take the highest risk, so it is reasonable to think that they should be protected as the most important stakeholder .

However, the potential growth rate of the Japanese economy has already fallen to near zero. In the post-Ukraine Crisis world, business returns are certain to decline further due to (1) a declining population (falling birthrate and aging population) that will continue to worsen, and (2) a reversal of globalization (inefficient supply chains) and (3) a reversal of the peace dividend (increasing security costs). If the company tries to maintain the high ROE for shareholders, it will have no choice but to exploit its customers and employees and increase its financial leverage. Aside from active shareholders who actively contribute to the improvement of the company's management, I have a strong sense of discomfort that shareholders will continue to be the most important of all stakeholders. If it encourages the widening of disparities, it is also against social justice.

It would be more reasonable to assume that employees (including management) and society (e.g., the Bank of Japan) become shareholders, and that it is sufficient to secure a certain level of ROE, dividends, and tax payments, and that it would be more reasonable to increase the allocation to customers and employees upstream from the shareholders. Employees should focus on maximizing the value-added (sales in return for appreciation) that they provide to customers, and the company should provide the infrastructure for this, including compensation that properly recognizes such achievements, an efficient and flexible work environment, and opportunities for learning and growth. The company does not aim to maximize the bottom line itself, but rather to position itself as the result of maximizing the value-added that customers and employees gain.

There are plenty of things that we can do right now, on our own, in our respective workplaces, before lamenting that the government or the company/boss is not going to do anything for any length of time. For my part, I will continue to build up my own ideas to energize and motivate my team to improve performance.

 

 

20220513 ドイツ経済の経済ブロック別依存度見える化

スイス・バーゼル大発祥の調査会社プログノス(Prognos)から「その後の世界」と題された興味深いレポートが出ています。

ウクライナ危機後の世界においては、経済圏のブロック化(分断)が進む可能性が高まっていますが、ドイツ経済が現時点でどのブロックにどれくらいの依存度をもっているかを整理してくれています。

 

そのエッセンスを以下ご紹介します。

 

ドイツは輸出大国としてこれまでグローバル化の中で大きな利益を得てきたが、今後は以下のようなブロック化が進むことになる(ロシアは今後より中国経済への依存度が高くなるということで中国圏に分類されている。アフリカも中国圏にカウント)。それぞれのブロックに対するドイツ経済の依存度を色分けして整理しておく。

 

青系:欧州圏、灰系:米州圏、緑系:中国圏、黄緑系:その他(日、印、ASEAN等)

Was für Deutschlands Wirtschaft auf dem Spiel steht, wenn die Welt in Blöcke zerfällt (prognos.com)

 

●ドイツ経済の分野別ブロック依存度

 上から順に、

 輸出先、輸入元、付加価値、雇用:ここまでは中国圏の依存が2割前後

 対外直投先、対内直投元:欧米圏が大半。但し中国への直投はやや大き目

 特許元:欧米圏との協力が大半

 エネルギー資源供給元:ロシアが25%など、中国圏が過半を占める

 重要資源供給元(レアアースなど)、その他資源供給元

 

●ドイツの天然ガス供給元(2020年):

 ロシアが55%と過半を占める

(ただし現在は35%まで圧縮、急に全部止められても今年の冬はギリギリ
 凌げるレベルにはなっている)

 残りはノルウェー31%、オランダ13%、その他2%

 

●ドイツ産業セクター別ブロック依存度(輸出+輸入)

 上から順に、自動車、機械、電気/光学、化学、医薬

 前3者における中国(圏)の依存度(特に中国への車輸出)が高い

 医薬は米国での販売が大きい

 

 

 

 

 

20220512 このインフレ環境下で値下がりしているもの

 特ダネ報道が得意なことで有名な高級週刊誌「デア・シュピーゲル」がドイツのインフレデータを面白く表現してくれていますので簡単にご紹介します。

Inflation: Was jetzt richtig ins Geld geht – und wo Sie sogar sparen - DER SPIEGEL

 

前年同月比(4月)の価格上昇率をビジュアルに表現してくれているのですが、下の4つ

携帯電話▲2.4%、板チョコ▲6.9%、ニンジン▲10%、カリフラワー/キャベツ▲11.3%、パプリカ▲22.4%と結構大きく値下がりしているものも意外にあります。

ちなみにこの図のトップ5は、暖房油+77.4%、LPG車用液化石油ガス+60.9%、ディーゼル+51.9%、レンタカ-+50%、トマト+39.4%となっています。

 

下図は代表的家電製品の2015年来の価格変化率推移を示したグラフです。

こういった商品群ではスペックが異なるものを比較可能にするため、性能対比での調整が入ります。従って、体感とはやや異なるかも知れませんが、同じ性能のもので比べると、2015年から大きく値下がり/ほとんど横ばいとなっています。

 茶:掃除機 +2.6%(2015年比で)

 青:洗濯機 ▲3.3%

 赤:携帯電話 ▲25.8%

 緑:テレビ ▲34.1%

 

20220511 在宅勤務は長期的にはかえってCO2増加要因

ifo景況指数でおなじみのifo研から掲題のような内容の興味深い論文が出ていましたので簡単にご紹介します。

  • ドイツの仕事の56%は部分的にでも在宅勤務で対応可能
  • コロナ対応で在宅勤務関連の各種ノウハウがかなり蓄積されたので、コロナ後も在宅勤務の活用は有力視されている
  • 在宅勤務で通勤が減れば、CO2が大きく削減可能という期待がある
    在宅勤務比率25~40%で通勤関連のCO2が5~18%削減可能という試算もある
  • しかし、在宅勤務が増えれば、①車の選び方、②住む場所の選び方、も長期的に変わってしまうため、CO2排出量はかえって増えてしまう可能性がある
  • 具体的には、在宅勤務が増えるほど
    ①CO2排出量が少なく、燃費の高い車ほと高価なので、そのような車が選ばれにくくなる
    ②郊外の安いところに住居を構えることが増えるので、通勤(やその他の外出で)の走行距離がかえって増えてしまう
  • その結果として、在宅勤務が増えてもかえってCO2排出量は増えてしまうということが起こりうる

 

<車通勤における一人当たりCO2排出量>

 短期的には一番下の線までCO2は減るものの

 長期的には車の選択や距離の増加によって、そのほとんどが吹き飛んでしまう

Reduziert mehr Homeoffice die Emissionen im Verkehr? | Veröffentlichung | ifo Institut

20220510 ドイツの旅客宿泊件数、かなり戻ったがまだコロナ前の▲24%

ドイツのコロナ状況は欧州諸国比で改善が遅れており、ドイツ宿泊関連業界にとって非常に厳しい状況が続いていますが、その具体的なしんどさ具合とその推移について垣間見せてくれる数字をご紹介します。


本日ドイツ連邦統計局から発表された3月旅客宿泊件数を見ますと、

Tourismus in Deutschland im März 2022: Fast dreimal so viele Übernachtungen wie im Vorjahresmonat - Statistisches Bundesamt (destatis.de)

 

3月の宿泊総件数は25.1百万件(国内旅客21.8、海外旅客3.3百万件)、前年比+175.7%とかなり盛り返してはいるものの、コロナ前(2019年)比ではまだ▲23.7%(国内旅客▲19.2%、海外旅客▲44.2%)にとどまっています。

 

①宿泊件数

 2019年(青線)、2020年(橙線)、2021年(黒線)、2022年(赤線)

 

②新規感染者数

【ドイツ】

【欧州全体】



③死者数(ドイツ)

 

Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + weltweit (morgenpost.de)

 

上記①②③を見比べると以下のように整理できると思います:

  • 平時(コロナ前)には、ピークの夏には月60百万件、ボトムの冬でも月30万件の宿泊が期待できていた
  • コロナ直後の2020年4月には客がほぼ消えたものの、2020年、2021年両年とも夏にはコロナがいったん下火になり、感染者も重症患者も激減するため、宿泊数はかなり戻せている
  • 2020年冬から2021年初までの間は、ワクチンがまだそれほど普及していない状況での新規感染急増だったため、死者(および重症患者)が急増し、再び客がほぼ消えた
  • 2021年後半はワクチン普及とリベンジ需要のおかげでかなりいい感じで戻してきていたが、オミクロンのせいで再び客足が遠のいた
  • 足元はコロナ終息/規制緩和を受けて、過去2年以上の回復を見せてはいるが、それでも2019年比▲24%の水準にとどまっている

 

なお、3月の宿泊件数シェアは

  1. ホテル、ペンション等:64%
  2. 長期滞在用施設:18%
  3. キャンプ場:3%
  4. その他(車中泊用駐車スペースなど):16%

となっていますが、コロナが長期化する中で、他人との距離が保てる2と3のシェアがじりじりと増えているようです。



ちなみに、2の典型的イメージはこんな感じです。2-3週間休暇を取って家族みんなでここでのんびりするという使い方です。

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20220509 シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州議会選、現州首相の人気でCDUが大勝

終結果判明は恐らく翌朝になりますが、20時時点で大勢が決している模様なのでコメントしておきます(結論的に相場には全く影響ないと思いますが、ドイツ国内政治にとっては相応の意味合いを持っているように感じられます)。

 

【得票率】

  • CDUは事前の世論調査(38%程度)をさらに上回る40%超の得票で圧勝。前回(2017年)比でも+10%以上支持を伸ばした。
  • ギュンター現州首相は、通常は運営(政策調整)が困難とされるジャマイカ連立政権(CDU+Green+FDP)を非常にうまく運営し、州民の高い支持を勝ち取ってきた。今回の州議会選挙ではその点が高く評価された格好。
  • 前回ザールラント州で大敗を喫したメルツCDU党首は今回きっちりと挽回した格好。1週間後のNRW州選挙でもCDUの追い風となることが期待されている。
  • 連立ジュニアパートナーのGreenは、やや期待外れではあったものの、前回比約5%支持を伸ばすことに成功。
  • SPDとFDPは前回比支持を大きく落としたものの、連邦政府SPD+Green+FDP)の中で最近Greenだけが支持率を上げていることと明確に関連付けるのは難しい。
  • AfD(極右)は得票が5%に達せず、議席を失う見込み。


【今回のCDU勝利の立役者、ギュンター州首相(48)】

 

 Daniel Günther - Wikipedia

 

【獲得議席数と連立の行方】

  • 過半数35(全69)議席に対してCDUが34議席も確保しているため、理論上は他のすべての政党との連立組み合わせが可能だが、現実的にはこれまでの連立パートナーであったGreenかFDPの二択。
  • 民意を重視するなら黒緑(CDU+Green=48議席 安定的過半数
  • CDUにとって経済重視の自然な連立相手となりやすいFDPを選んで黒黄(CDU+FDP=39議席 過半数+4)とすることも可能。
  • ギュンター州首相は両方の政党に連立交渉をもちかける予定で、現時点ではどちらの可能性が高いかは不明。
  • CDUとしては、FDPとの連立で経済重視の政権運営を始めたいところながら、ジャマイカ政権内のCDUとGreenに支持を増やし、FDPの支持を減らしており、民意は明らかに黒緑を選好。⇒今回は黒緑で決着する可能性が高いと予想。
    (★5/12補記:ギュンター州首相は、選挙前のジャマイカ連立を維持する方向で連立交渉を進めている模様)




  • 極右政党AfDはこれまでドイツのすべての州で議席(5%以上の得票、SH州でも前回は5.9%)を確保してきたが、今回5%条項で足切りになるため、久しぶりにAfD議席ゼロの州議会が誕生する見込み。隣国フランスで極右が年々台頭していることを考えると、ドイツにとって大きな朗報。

 

こちらのライブティッカー(のWEB翻訳)でその後何か動きがあればフォローできます。

Wahl Schleswig-Holstein: CDU gewinnt Landtagswahl - Mehr im Liveticker - WELT

 

ちなみに週末のDAX気配はほとんど動きなく、本選挙結果やロシア情勢を含めて特段市場を動かすような材料はなかったということになります。

Wochenend-Deutschland 40 Kurs: Chartanalyse und Nachrichten (ig.com)

20220508 日本の社長はほとんどがお年寄りという独報道

5/5付のドイツ取引所新聞(Börsen-Zeitung)に「日本の年老いた社長たち」というタイトルで日本をかなり批判的に紹介する記事が出ていました。

日本の女性登用が少ないことに関する記事はよく目にするのですが、年齢を問題にしたものは珍しい上、その内容がなかなか興味深い(書いている東京特派員が鋭い)のでご紹介します。

Japans alte Konzernlenker | Börsen-Zeitung (boersen-zeitung.de)

 

  • 日本の全150万社の社長の平均年齢は、過去30年間で54.0歳から60.3歳に上昇。
  • 社長の4分の1強が60~69歳、5分の1が70~79歳。60歳以上が過半。
  • 日本人の29%以上が65歳以上という人口動態の高齢化により、国内市場が縮小する中で社長の高齢化も進んでいる。
  • 株主の視点から見ると、権力にしがみつく高齢社長は、成功を保証してくれるよりもリスクの方が高い(日産ゴーン社長の事例)。
  • 日本の企業文化では、若いということが必ずしも良いことを意味しておらず、高齢自体は問題にならない。
  • PwCの調査によると、MBAを取得している社長は日本では4%に過ぎない(世界平均は35%)。
  • 欧米と異なり、日本では大企業の社長でさえ、自分自身をビジョンを持った実行者とは見なしていない。
  • 日本の社長は、会社幹部間のコンセンサスを作り、バランスを確保することが自分の役割だと考えている。
  • 欧米の社長たちは、重要な交渉において日本の社長たちが交渉を部下に任せっきりにしていることが信じられない。
  • 日本の社長は、その会社で一生を過ごしているケースが多い。PwCの調査によると、他社経験がある社長はわずか33%(世界平均は74%)。
  • 外部のプロ経営者を据えてトップを若返らせる日本企業はほとんどない。社内の状況に対する彼らの無知はリスクと見なされるため。

 

添付されたグラフ(2021年末時点、データは帝国データバンク)によると、50歳未満の社長は20.5%(3.4+17.1)しかいないようです。。。。