日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

日本

20220706 ドルがバカ高いのであって、決して突出した円安になっているわけではありません

IMFの購買力平価(PPP、2022年)と本日の為替レート実勢を比較してみました。 TRADING ECONOMICS | 20 million INDICATORS FROM 196 COUNTRIES Download entire World Economic Outlook database, April 2019 (imf.org) ちょっと見づらいので表の該当部分を…

20220704 夏休みシーズン開始でドイツの長距離電車の遅れがひどくなっています

ドイツ各地で順次夏休みシーズンが始まり、リベンジ旅行のため飛行機と電車が大混雑しているという報道が最近目立っています。 遠距離電車(写真はドイツの新幹線:ICE)では5月時点で27%が6分以上の遅延(赤線)と、既にかなり悪化していましたが、足元は…

20220703 意外と短命なドイツ人

日本人の長寿は有名ですが、よく見るとドイツ人は意外と短命です。他の西欧諸国にもほぼ負けています(ドイツより劣っているのは英国とデンマークくらい)。 Life Expectancy by Country and in the World (2022) - Worldometer (worldometers.info) 日本は…

20220702 ユーロ円の購買力平価について

アップルiPhone13の日本での販売価格が今月(7月)突然、98,800円から117,800円へと19%も引き上げられ、大きな話題になりました。世界的インフレと大幅円安のダブルパンチのため、デフレマインドがしみついた日本においては過去に例がないような大胆な値上…

2022630 ドイツコロナ状況アップデート

7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数)で比較すると、ドイツ(青)は引き続き日本(黄)、英国(赤)、オランダ(緑)に大きく見劣りしています。 ドイツのコロナ規制の厳格度は日本よりずっと下、英国よりやや上、オランダと同程度です。 …

20220630 在日ドイツ企業景況調査:日本におけるドイツビジネス 2022(ドイツ商工会議所/KPMG)

ドイツ企業の多くが対中国戦略をデカップリング方向で見直す中、相対的に日本の重要度が増していると言われています。 在日ドイツ商工会議所とKPMGが毎年この時期に実施している掲題調査(今回回答数115社)の中にもその傍証のようなものが見つかりましたの…

20220626 直接投資先としての魅力度:ドイツ2位、日本4位

ドイツと日本の国際ランキングが高いものが最近あまりないので、日頃から日独経済の架け橋となることを目指している私としてはちょっと困っていたのですが、ひとつ見つかりました。 米経営コンサル:A.T. カーニーの「海外直接投資信頼度指数 (The Kearney F…

20220624 ドイツコロナ状況アップデート

人口10万人当たりの直近7日間の累計新規感染者数(7日間指数)で見ると、ドイツ(青)ではまた新規感染が急増しており、日本(黄)や英国(赤)から大きく見劣りしています。 Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + weltweit (morgenpost.de) ドイ…

20220621 IMD国際競争力ランキング 続き(掘り下げ)

日英蘭独の4か国について、当該ランキングの構成要素20個を比較してみました。 ドイツの強みは、科学インフラ(研究大国)、健康/環境(恐らく後者)、投資(対米対中)、貿易(巨額の貿易・経常黒字)と一般的イメージ通り。 日本の強みは、雇用(低失業率…

20220620 IMD国際競争力ランキング:ドイツ15位、日本34位(63か国中)

先週、スイス国際経営開発研究所(IMD)が、世界63ヶ国・地域を対象とする「国際競争力ランキング2022」を発表しました。https://www.imd.org/centers/world-competitiveness-center/rankings/world-competitiveness/ 1位デンマーク、2位スイス、3位シンガポ…

20220618 令和4年度版「高齢社会白書」に想う

内閣府の「高齢社会白書」によると、2020年時点での日本の平均寿命2020年は、男性81.56 (前年比0.15)年、 女 性 87.71(同0.26)年 となっています。男女とも平均寿命は今後も延び続け、2060年には男性84.66(10年あたり+0.78)年、女性 91.06 (同+0.84)…

20220611 そろそろ日本を打診買い

米欧ではインフレが制御不能になっており、日を追うごとに予想以上の利上げが必要になりつつあります。そのような状況下では、株も債券も売られてしまうため、お金の行き場がなくなってしまいます。しかしよく見ると、日本では事情が全く異なっています。あ…

20220606 各国のスタグフレーション度合い比較

インフレをグローバルベースでウォッチするにはこちらのFTサイト(節目節目で適宜更新されている)が大変便利です。 デジタル購読でも月39ユーロ(約5500円)するFTとしては珍しく無料で閲覧できる記事になっていますが、潜在的新規購読者を引き寄せるための…

20220604 予想以上に加速している日本の人口減少

コロナ、地政学リスク、気候変動対応という3重苦だけでも大変なのですが、日本はそれに加えて人口動態の逆風にも立ち向かってゆかなければなりません。厚生労働省の発表によると、2021年の「合計特殊出生率」(1人の女性が一生のうちに産む子どもの数)は1.3…

20220603 オクトーバーフェストのビール価格は3年前の+16%となる見込み

約6百万人を集める世界最大の祭典、ミュンヘンのオクトーバーフェストは、過去2年コロナで中止されていましたが、今年は9/17~10/3の間、平年通りの開催を予定しています。 Oktoberfest – Wikipedia オクトーバーフェスト - Wikipedia オクトーバーフェスト…

20220602 ドイツコロナ状況アップデート

7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数)で比較すると、ドイツ(青)はだいぶ日本(黄)や英国(赤)の水準に近づいてきました。 ドイツから日本に帰国する際、ドイツは下表の青に分類されているので、到着空港での検査も隔離も免除されていま…

20220601 ドイツ経済の中国依存度

3月にifo研から掲題についての分析レポートがドイツ語で出ていたので、英語になるのをしばらく待っていたのですが、出てこないのでドイツ語のグラフままご紹介します(生産性重視で説明がやや不親切になってしまっている点はご容赦ください)。 Deutsch-chin…

20220530 ドイツでも賃金・物価スパイラル不可避の情勢

今朝、ドイツ連邦統計局から発表された2022年1-3月期賃金統計によると、 名目賃金(青線)は前年同期比+4.0%と高水準を維持したものの、 インフレ(黒線)が+5.8%と大きく上昇したため、 実質賃金(赤線)は▲1.8%と大きなマイナスに転じていました。 この…

20220528 日本の農林水産物・食品の輸出が激増しています

本邦農水省の「令和3年(2021年)食料・農業・農村白書」によると、日本の農地面積は長期減少傾向にあり、1960年代に国土面積の19%を占めていた農地は、2021年には435万ヘクタール/国土面積の12%まで減少しています。世界の平均が約40%、日本とほぼ同じ…

20220526 ドイツコロナ状況アップデート

●ドイツの7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数)は本日(5/26)263まで低下(前日比▲19)しました。 ●再生産数は最近安定的に1.0を割り込んでおり、今後も夏に向けて沈静化が進むと期待できます。 ●州別に見ても特に変な動きをしているとこ…

20220524 各国(ユーロ圏、ドイツを含む)PMI速報について

●7月の利上げが迫っているユーロ圏ではありますが、本日発表された以下総合PMIを見る限り、サービス業主導でしっかりしており、今のところスタグフレーション(マイナス成長や失業率上昇を伴う状態)からは程遠い状況と思われます。雇用は堅調な一方、インフ…

20220521 デュッセルドルフの日本デーに想う

ルール工業地帯に近いデュッセルドルフには、約70年前から日本企業が集まり始め、今では約400社が拠点を構えています。総領事館、日本人学校、日本レストランなどのインフラが整っており、ドイツ在住の日本人全体(約35千人)の約4分の1(8.4千人)が集まっ…

20220516 EU委員会経済予測アップデート

本日発表されたEU委員会の四半期経済予測は以下の通りとなっていました: GDP今年 来年 CPI今年 来年 ユーロ圏 +2.7% +2.3% +6.1% +2.7% ドイツ +1.6% +2.4% +6.5% +3.1% 日本 +1.9% +1.8% +1.6% +1.5% 定量化は困難ですが、ウクライナ危機の影…

20220514 株主よりもっと顧客と社員を重視する経営が必要

以下あくまで私見です(異論噴出は覚悟の上で敢えて書いています)。企業には株主以外にも、債権者、顧客、社員、社会(雇用、税収、環境)といったステークホルダーが存在します。株主は企業における資金の流れ(waterfall)の一番下におり、最も高いリスク…

20220508 日本の社長はほとんどがお年寄りという独報道

5/5付のドイツ取引所新聞(Börsen-Zeitung)に「日本の年老いた社長たち」というタイトルで日本をかなり批判的に紹介する記事が出ていました。 日本の女性登用が少ないことに関する記事はよく目にするのですが、年齢を問題にしたものは珍しい上、その内容が…

20220507 天は自ら助くる者を助く

IMD(スイス国際経営開発研究所)のWorld Talent Ranking(2021年)では、1位スイス、6位オーストリア、10位ドイツとドイツ語圏諸国のランキングが非常に高いのに対して、日本は39位と低迷しています。米国が14位、英国が23位ですので、英語ネイティブだとい…

20220502 ドイツ自動車クラブ(ADAC)の2022年故障統計 日本車健闘

先週、日本のJAFに相当するADACから、車の故障に関する年次調査報告(Pannenstatistik 2022)が発表されましたので、そのエッセンスをご紹介します。22社の132モデルが対象となっています。 Pannenstatistik 2022: Die häufigsten Defekte | ADAC 【ADACにつ…

20220430 今年のゴールデンウィークについて、ドイツ人同僚との雑談用小ネタ

日本では昨日からいわゆる「ゴールデンウィーク」が始まっています。4/29の昭和の日を皮切りに、5/3の憲法記念日、5/4のみどりの日、5/5の子供の日と、祝祭日が集中します。平日である5/2(月)と5/6(金)に有休をとれば、10日間連続休暇(4/29〜5/8)とす…

20220428 ドイツコロナ状況アップデート

人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数で見ると、日(黄)英(赤)が200人程度にまで改善しているのに対し、ドイツ(青)は800人超と高止まりしており、厳しい状態が続いていることが分かります。 以前はこの数値が100を超えると「ホットスポット」と呼ば…

20220423 日本だけコストプッシュ型

ウクライナ危機の長期化に加えて、中国ゼロコロナ政策に起因するコンテナ目詰まりのため、グローバルベースでインフレ圧力が一段と高まっています。もともと日本経済は資源・エネルギーの大半を輸入に頼っているため、それらの価格上昇と円安の組み合わせに…