日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

ECB

20220619 急騰するドイツ住宅ローン金利

スクープで有名なドイツの有力週刊誌シュピーゲルの直近号の表紙が、「住宅金利ショック(金利が1⇒3%と3倍になっている!)」というセンセーショナルなものだったので、本当にそうかなのか住宅ローン金利比較サイトで確認してみました。 デア・シュピーゲル…

20220615 最近のドイツ主要機関経済予測平均は、実質GDP今年2.1%/来年2.8%

本日ifo研、キール研、エッセン研の3機関からドイツ経済予測最新版の発表がありました。 いずれもインフレが大幅に上方趨勢され、名目成長がかさ上げされる格好となっています。 赤網掛けの3件が今日の発表分で、これらを含む6月更新分5件の単純平均をとって…

20220613 ドイツガソリン減税の効果早速減退

ドイツでは6月1日から、リッター当たりスーパー35セント、ディーゼル17セントのガソリン減税がスタートしており、初日はその減税分が小売価格に比較的しっかりと転嫁されていたのですが、その後価格は再びじわじわ上昇しており、特にディーゼルはほとんど減…

20220612 ユーロ圏およびドイツ経済のストレスシナリオ

6月9日のECB理事会で発表されたECBスタッフプロジェクションにおけるユーロ圏ストレス(ダウンサイド)シナリオは ロシアのエネルギー輸出が今年第3四半期から全面的に止まり、商品不足/価格上昇とサプライチェーン障害の更なる悪化に見舞われる というもの…

20220611 そろそろ日本を打診買い

米欧ではインフレが制御不能になっており、日を追うごとに予想以上の利上げが必要になりつつあります。そのような状況下では、株も債券も売られてしまうため、お金の行き場がなくなってしまいます。しかしよく見ると、日本では事情が全く異なっています。あ…

20220610 ドイツ連銀によるドイツ経済中期見通し

本日ドイツ連銀がドイツ経済中期見通しを発表しました。 毎年6月と12月中旬頃に今後3年程度のドイツ経済見通しをアップデートするものですが、発表直後の数か月間は、ドイツで最も信頼すべき直近経済分析として重視されます。 https://www.bundesbank.de/res…

20220609 ECB理事会ファーストインプレッション

ステートメント、記者会見、スタッフプロジェクションをざっと一通りチェックした上でポイントをまとめると以下の通りです。 インフレの予想外の悪化を素直に認め、スタッフプロジェクション上でも2024年の総合・コアとも2%(目標)超過を明示。 ステートメ…

20220608 OECD経済予測アップデート(ドイツ部分)

本日OECDの最新経済見通しが発表されました。題して「The price of war」=戦争の代償。ウクライナ危機によってたくさんの命が失われているだけでなく、 いかにGDPが押し下げられ。。。 (昨年12月予想比、2022年ドイツGDPは+4.1%⇒+1.9%と半減) いかにイ…

20220607 ドイツ4月製造業受注はかなり弱目

今朝ドイツ連邦統計局から発表された4月製造業受注は、3月の前月比▲4.7%(本日▲4.2%に上方修正)という大幅低下の反動による若干の上昇(+0.3~1.5%)が予想されていたのですが、実際には前月比▲2.7%、前年同月比▲6.2%とかなり弱い結果に終わりました。…

20220606 各国のスタグフレーション度合い比較

インフレをグローバルベースでウォッチするにはこちらのFTサイト(節目節目で適宜更新されている)が大変便利です。 デジタル購読でも月39ユーロ(約5500円)するFTとしては珍しく無料で閲覧できる記事になっていますが、潜在的新規購読者を引き寄せるための…

20220605 来週(6/9)のECBではインフレ予測部分に注目

ドイツCPI(ドイツ国内基準、ECBが見ているHICPとはややずれる)の5月速報は前月比+0.9%/前年同月比+7.9%(HICPでは+1.1%/+8.7%)とまたしても市場予想を上回る上昇だったわけですが、「さすがにこんなハイペースでの上昇がいつまでも続くわけはなく、…

20220602 独ガソリン減税(Tankrabatt)まずまずの出だしのようです

ドイツ自動車クラブ(ADAC)の調査によると、6月1日からスタートしたガソリン減税の結果、実際の小売価格は減税開始で以下のような低下を見せたようです。 スーパー(黄線) :リッター1.878ユーロ(前日比▲27.3セント) ディーゼル(灰線):リッター1.928…

20220601 ドイツ4月小売売上はそんなに悪くありません

今朝ドイツ連邦統計局から4月小売統計が発表され、前月比では実質▲5.4%と予想を大きく下回るとんでもなく弱い数字であるかのように報道されていました。 Germany Retail Sales MoM - May 2022 Data - 1994-2021 Historical - June Forecast (tradingeconomic…

20220601 ドイツ雇用市場、引き続き堅調

昨日ドイツ連邦雇用庁から5月分のドイツ雇用統計が発表されました。当局としての評価は、ウクライナ危機長期化にも関わらず、ドイツ雇用の改善継続、となっています。 以下エッセンスをご紹介します。 ●季節調整後の失業者数は▲4千人と減少継続も、▲15-16千…

20220530 ドイツでも賃金・物価スパイラル不可避の情勢

今朝、ドイツ連邦統計局から発表された2022年1-3月期賃金統計によると、 名目賃金(青線)は前年同期比+4.0%と高水準を維持したものの、 インフレ(黒線)が+5.8%と大きく上昇したため、 実質賃金(赤線)は▲1.8%と大きなマイナスに転じていました。 この…

20220529 ドイツ経済ボディスキャン

ドイツ連銀(Bundesbank)が、ドイツの代表的経済指標を「彼らが見ている形の」グラフで随時アップデートしてくれていますので、大変便利です。 現在の断面を全身をボディスキャンするようなイメージで確認しておきます。ドイツ連銀が個別に解説してくれてい…

20220525 ドイツの食品インフレはEU内ではマシな方

本日ドイツ連邦統計局から、食品インフレの影響度について小ネタ的に興味深いデータが発表されていました。 EU-Vergleich: Preisanstieg bei Nahrungsmitteln trifft Haushalte in Osteuropa am stärksten - Statistisches Bundesamt (destatis.de) インフレ…

20220524 各国(ユーロ圏、ドイツを含む)PMI速報について

●7月の利上げが迫っているユーロ圏ではありますが、本日発表された以下総合PMIを見る限り、サービス業主導でしっかりしており、今のところスタグフレーション(マイナス成長や失業率上昇を伴う状態)からは程遠い状況と思われます。雇用は堅調な一方、インフ…

20220523 足元のドイツ経済は予想比ややしっかり目です

毎週月曜夕刻(ドイツ時間)にドイツ連銀(中央銀行、ECBのドイツ支店に相当)が、ドイツのGDPの動向をリアルタイムにつかむためのNOWCASTモデル(非公式扱い)の推計結果(ドイツ連銀週次経済活動指数:WAI)を公表しています。 四半期GDPの前期比上昇率を…

20220522 ドイツ経済研(ケルン)経済予測

ドイツの有力シンクタンク、IW(ドイツ経済研~ifoやDIWなどの5大研からは外れている)から先週末直近経済予測が発表されているのでそのエッセンスをご紹介します。 IW-Konjunkturprognose Frühjahr 2022: Krise und Unsicherheit - Institut der deutschen …

20220518 ドイツ製造業の受注残はどんどん積み上がっています

今朝ドイツ連邦統計局から3月製造業受注残高統計が出ていましたのでご紹介します。 受注残高(実質ベース) 前月比+0.6%、前年同月比+2.7% 売上の8.0か月分(前月比+0.1)と過去最高値に到達 資本財 11.8か月分(前月比+0.4)~3月の伸びを主導 中間財 4.0…

20220516 EU委員会経済予測アップデート

本日発表されたEU委員会の四半期経済予測は以下の通りとなっていました: GDP今年 来年 CPI今年 来年 ユーロ圏 +2.7% +2.3% +6.1% +2.7% ドイツ +1.6% +2.4% +6.5% +3.1% 日本 +1.9% +1.8% +1.6% +1.5% 定量化は困難ですが、ウクライナ危機の影…

20220512 このインフレ環境下で値下がりしているもの

特ダネ報道が得意なことで有名な高級週刊誌「デア・シュピーゲル」がドイツのインフレデータを面白く表現してくれていますので簡単にご紹介します。 Inflation: Was jetzt richtig ins Geld geht – und wo Sie sogar sparen - DER SPIEGEL 前年同月比(4月)…

20220505 ロシアの原油を買うのをやめたらドイツはどうなるのか

掲題について、ドイツ主要メディアの論調などを整理してざっくりまとめると以下の通りになります: ドイツが輸入する原油におけるロシアのシェアは、昨年末の35%から足元12%まで押し下げに成功している。 運搬・貯蔵が難しく、パイプライン(ノルトシュト…

20220504 ユーロ圏PMI、サービス主導で堅調

先ほど4月ユーロ圏総合PMIの発表があり、55.8(前月54.9)と、節目の50.0を大きく上回るしっかりとした内容でした。PMI Releases (markiteconomics.com) ウクライナ危機勃発による強い逆風を受けながらも、もともと雇用の堅調が維持されつつコロナが沈静化に…

20220503 ドイツ労働市場は引き続き堅調

本日ドイツ連邦雇用庁から4月分のドイツ雇用統計が発表されました。一言でいうと、 ドイツ雇用の力強い改善継続も、ウクライナ危機で改善ペースはやや鈍化 といったところかと思います。 以下エッセンスをご紹介します。 ●季節調整後の失業者数は▲13千人と減…

20220429 ドイツ第1四半期GDPは前期比+0.2%と市場予想通りも、名目ではすさまじい伸び

本日朝、ドイツ連邦統計局よりドイツ第1四半期GDPの速報が発表され、結果は市場予想とぴったり一致する前期比+0.2%となっていました。 (下図は2015年を100とし、青線:原系列、赤線:季調後、ともに実質) こちらでご紹介していたドイツ連銀やドイツ経済省…

20220427 ドイツ政府経済予測アップデート

ドイツ政府(連邦経済省)の経済予測は、世の中の後追いなので、市場の材料となることはまずありませんが、本日発表分はウクライナ危機の最新情報を勘案した予測になっているということもあるので、ポイントを整理しておきます。 BMWK - Frühjahrsprojektion…

20220425 ドイツ第1四半期GDP(4/29速報発表)予想は前期比+0.2%

今年第一四半期のドイツGDP統計速報は今週金曜日(4/29)朝イチ(ドイツ時間朝8時、日本時間15時)で発表されますが、市場予想は前期比+0.2%と小幅プラスとなっています。 Germany GDP Growth Rate - 2022 Data - 2023 Forecast - 1970-2021 Historical - C…

20220424 そろそろ独伊スプレッドも要注視

EUコロナ基金設立/EU共同債による資金調達開始以降、10年独伊国債スプレッドは100bp程度で低位安定していました。 EUコロナ基金はイタリアのGDPを今後4年間累計2%くらい押し上げる効果がありますし、EU共同債はイタリア国債の発行を増やさなくて済む上、ECB…