先ほどドイツ連邦雇用庁から7月雇用統計が発表され、非常に堅調な内容であることが確認できました。
メインの発表資料である月報(ドイツ語のみ)はこちらでご覧いただけます。
コロナで押し上げられた失業者数は316千人と推計されています。
マーケットが見ているヘッドライン(季節調整済失業率)はこちらで、5.7%と市場予想(5.8%)以上に改善しています。
https://tradingeconomics.com/germany/unemployment-rate
操短(Kurzarbeit、失業者扱いされない)がまだ220万人も活用されていますので、新規雇用に走るよりまずはこちらの圧縮が先行する局面なのですが、それでも相応の新規雇用(ヘルスケア関連中心)が発生し、失業率を押し下げています。
来年も+4%超の成長が見込めるので、求人(上:残高、下:新規)も急増しています。
なお、他の欧州諸国と比べてもドイツの失業率は大きくアウトパフォームしています(ピークも低かった)。
ただし、失業者のうち本当に弱い人たち(生活保護を受けているSGBⅡ:中段の線)の水準がまだ高止まったままなので、雇用回復が本物で持続的と断言するためには、改善がここまで波及する必要があるでしょう。
9月26日の連邦議会選挙に向けて、現在のような雇用を伴う力強い景気回復は、与党(CDU/CSUとSPD)に追い風となります(少なくとも不満/失点材料にはならない)。
引き続きラシェット対ベアボックは8-2でラシェット優位と見ます。