ドイツ連立交渉は、通常は以下の②⇒③という2段階で進むのですが、今年は①を加えた3段階で進んでいます。現時点では、明日にも②がいったん終わりそうという感触です。
① Vorsondierung: 実質的キングメーカーであるGreenとFDPが今回始めたユニークなもの。信号機かジャマイカという3党間で交渉する②の前に、2党間で方針をすり合わせた(選挙後の数日で完了)。
② Sondierung: ③の本格的連立交渉前に論点を整理し、妥結可能性の感触を探る予備交渉。今回は①で信号機を優先する(ジャマイカの交渉を併走させない)ことを決めた。明日(10/15)にもいったん完了し、何らかの声明が出る見込み。
③ Koalitionsverhandlung: 複数政党間の本格的連立交渉。今年は3党間の政策調整、ポスト配分が必要なため、数ヶ月はかかりそう。交渉当事者達はクリスマス前(年内)の妥結を目指すというが、そう簡単ではない。
ちなみに、信号機連立を構成する3党(SPD、Green、FDP)の間で、唯一一致している政策が「大麻合法化」であり、新政権が成立すれば真っ先に法制化される政策として注目されています。
Mögliche Ampel-Koalition: Lauterbach für Cannabis-Legalisierung | tagesschau.de
大麻はコカインなどを混入させて依存性を増すような違法売買が横行していることもあり、ドイツ新政権の最初の政策が「大麻」というのでは正直ちょっと冴えない感じがしています。