コロナウォッチにおいてドイツで最も便利と思われるこちらのポータルサイト(ドイツ語ですが、日本からでもWEB翻訳で十分活用可能です)をメインソースとして活用しつつ、現状をご説明させていただきます。
Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + weltweit (morgenpost.de)
①新規感染
グラフにある通り、最近いったんピークアウトはしたものの、再び増加に転じそうな感じになっています。
グラフの下には州毎の数字が出ていますが、多くの州で上昇傾向となっています。
再生産数(R)が再び1.0を上回るだけでなく、さらに上昇しそうな感じになっており、人々が室内で密集しやすくなる冬場に向けてもうひとウェーブ来るかも知れません。
また、昨年は通常のインフルエンザの予防接種をほとんどの人が受けていないため、手洗いやマスクがおろそかになると、インフルエンザがコロナと並走して流行し始めるのではないかと心配されています。
②重症患者数(医療キャパ)
最近の新規感染者のうち重症化するのは5%(下図赤色部分)程度で低位安定しており。。。。
重症患者数も昨冬のピーク時よりずっと低く、医療キャパ的には全く心配いらない状況と言えます。
③ワクチン接種状況
ドイツではファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン&ジョンソンの4種類が使われており、65.6%が接種完了、68.8%が1回以上接種済となっています。
最近は数字がほとんど上がらなくなっており、他の多くの先進国同様、一定の「ワクチン拒否者」がいるため、7割程度でワクチン接種率は頭打ちになっています。
データに漏れがあり、実際はこれより5%くらい上なのではないかという噂がくすぶり続けていますが、もし仮にそうだとしてもデルタを終息させられるほどの高率(85%超)にはならないので、状況に大きな違いはありません。
年齢別で見ると、60歳以上は約85%、18-59歳は約71%となっており、職場ではほぼ集団免疫が達成されています。最近の世論調査では、約6割が、もう健康上の不安を感じない、約半分が、冬場また感染急増ということにはならないと思う、と回答しています。
一方、最近の新規感染者では若年層のシェアが圧倒的に高くなっています。
(数字はドイツで新規感染のベンチマークとして重視されている「7日間指数」:人口10万人あたり直近7日間の新規感染者数)
④行動規制の他国との相対感
ドイツでは、他国比概ね行動規制緩和には慎重で、今後も当面、マスク着用やソーシャルディスタンス維持といったルールが維持される見込みです。英国のFreedom Dayのようなものは全く視野に入ってきません。
COVID-19 Government Response Tracker | Blavatnik School of Government (ox.ac.uk)