①メルツ元院内総務(66):経済・財政専門家、党内右派
②レトゲン元環境相(56):外交専門家、党内中道派
③ブラウン官房長官(49):医療専門家、メルケルのブレーン(やや左寄り)
CDU党員の間で高い人気を誇りながらも、過去2回の党首選でいずれも惜敗した①メルツ氏が今回は勝利する可能性が高いのですが、以下が中長期的懸念事項となります。
- 40万人の党員投票でのガチンコ勝負で党首を選ぶため、党内の融和はさらに難しくなる可能性が高い
- メルツ氏の下で右傾化するCDUが、党外からの支持を増やすのは難しそう(極右AfDは10%程度のコア支持者を固めており、切り崩しが難しい)
- 今回国民の支持を得た信号機連立政権との建設的協力がより困難になる可能性がある
- メルツ氏に限らず、CDU内の誰もメルケル後の新たな魅力的なCDUのビジョンを提示できておらず、4年後の政権奪回への道筋が全く見えてこない
- 他党比女性活躍で見劣りする状態がなかなか解消しない
CDU党首選のスケジュールなどの詳細についてはこちらをご参照ください。
20211103 ドイツCDU党首選(ラシェット後継選び)スケジュール - 日独経済日記 (hatenablog.com)
【11/14続報】
INSAの世論調査結果によると、CDU党員間の支持率では
レトゲン35%、メルツ29%、ブラウン12%と、レトゲン氏がリードしています。