ドイツ小売業協会(HDE)が、毎月消費者約2000人を対象に調査している消費バロメータ(3か月程度先の消費ムードを表現しようとしている)が、昨冬のロックダウン期並みに急低下しました。
Handelsverband Deutschland (HDE) - Kurzlink Konsumbarometer (einzelhandel.de)
コロナ再拡大+未知のオミクロン懸念台頭で、またいつ昨冬並みのロックダウンがあってもおかしくない雰囲気にはなってきています。また景気は悪化しそうだ⇒自分の所得もやや心配だ⇒一方で値段はどんどん上がっている ということで消費者のセンチメントが最悪の状態になり易い条件は整っていると思います。
私見ですが、コロナで命を落とすリスクは去年より大きく低下しており、今冬は
・インフレで更に値段が上がる前に大型耐久消費財を買っておきたい、
・コロナ下2回目のXMASでもあるし、孫へのプレゼントくらい奮発してあげたい、
・お店にいけるうちに少しリベンジ消費済ませておこう、
などという行動がありうるので、実際の消費は消費バロメータが示しているほどには凹まないのではないかと見ています。
こちらの青線(購入意欲、凹みは昨冬からの戻しの半分程度)の方が実際の着地イメージに近いような気がします。
ちなみに実際の実質小売売上高(赤線が原系列/青線が季節調整後)は、昨冬ロックダウンで激減した後、10月まで概ね順調に伸びてきていました。
書き入れ時のXMASセールにとって、このセンチメント大幅悪化がプラス材料にならないことは確実ですので、前年比+2%というXMASセールの当初予想からはさすがに下振れしそうです。