日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220103 内外有力機関によるドイツGDP/インフレ予想一覧

ドイツの経済専門新聞(日経新聞に相当)ハンデルスブラット紙傘下のハンデルスブラット研(HRI)が四半期ごとにアップデートしている経済予測を本日同紙一面トップで発表しました。

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HRI-Konjunkturprognose: Der Post-Corona-Boom fällt aus (handelsblatt.com)

 

目先のオミクロンリスクの高まりを反映して、今年(2022年)の実質GDP予測は内外有力機関と比べて最も弱い+3.4%となっていますが(下表最下段)。。。。

 

こうやって一覧表にしてみて最も目を引くのは、昨年12月以降に発表された経済予測では、来年2023年のインフレ予想が軒並み2%を超えており、ドイツにおける高インフレが結構長期化してしまいそうだと考えられ始めていることです。

 

このような雰囲気を素直に反映して、昨年末からドイツ長期金利はかなりの上昇を続けており、直近(昨年10月頃)の高値(▲0.1%レベル)をトライしようとしています。

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これまでECBが「2022年の利上げはまずありえない」としつこく繰り返してきたので、ユーロ圏ではマイナス金利がまだまだ続きそうな空気が漂っていましたが、最近の内外長期金利上昇を反映して、ユーロ3ヶ月物金利のプラス転換タイミングは2023年9月頃(2年以内)に前倒しされてきました。

 

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Three Month Euribor Futures | ICE (theice.com)