2021年のドイツ流行語大賞(Wort des Jahres)に「Wellenbrecher~コロナ(の波)抑止措置」が選ばれたことを先日お伝えしましたが、
20211203 今年のドイツ流行語大賞「Wellenbrecher~コロナ(の波)抑止措置」 - 日独経済日記 (hatenablog.com)
ドイツでは1991年以来、ネガティブな文脈での流行語(Unwort des Jahres)も別途選ばれており、2021年は外来語(英語)の「Pushback~難民などを非人道的に押し戻すこと」が選ばれました。
この言葉は、ベラルーシが人間爆弾としてポーランド国境に送り込んだ不法難民に対するポーランド政府の対応の文脈で多用され、認知されるようになりました。
"Pushback" ist Unwort des Jahres 2021 - ZDFheute
ちなみに近年の大賞はこんな感じになっています。
- 2020年:(この年だけ2語が大賞受賞)
Corona-Diktatur
~コロナ対策は独裁的だと批判する文脈で極右勢力が多用した言葉
Rückführungspatenschaften
~難民の強制送還をEUが妙に美化して(代親が優しく面倒を見ながら送り届ける、というニュアンス)表現して批判を集めた言葉
- 2019年:
Klimahysterie
~気候変動保護の主張はある種のヒステリーだとする決めつけ - 2018年:
Anti-Abschiebe-Industrie
~認定されなかった難民の強制送還に反対する人々を、送還阻止で金儲けしようとしている産業だと批判的に表現する言葉
歴代の大賞/入賞語についてはこちらでご確認いただけます(ドイツ語)。