日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220204 恐るべきBOE(イングランド中銀)

BOEFEDやECBに先んじてどんどん利上げしているのは、以下の理由によるものかと思っています。

  1. 伝統的にBOEが先進国中銀の中で最も果敢かつ迅速に動く(透明性も高い)
  2. ターゲット2%からインフレが1%上ブレ/下ブレをした場合には、財務相にこのような Open Letter で説明する義務がある(実はかなり屈辱的)
    https://www.gov.uk/government/publications/open-letters-between-hm-treasury-and-bank-of-england-december-2021/letter-from-the-governor-of-the-bank-of-england-to-the-chancellor-of-the-exchequer-16122021
  3. その前提の下でUKの実際のインフレ(上)も期待インフレ(下)もターゲットの2%をあまりにも大きく上回ってしまっているので、前倒しで大きめに動かざるを得ない

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https://www.ft.com/content/088d3368-bb8b-4ff3-9df7-a7680d4d81b2

 

ECBは同じ欧州の中銀として積極果敢なBOEに連られてしまった部分があるかも知れませんが、本日時点で、EURIBOR3ヶ月物金利のプラス転換タイミングは今年11月頃ということになっています。年後半に25bpの利上げを2回市場は織り込んでいるということです。

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Three Month Euribor Futures | ICE (theice.com)