日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220803 ドイツのガス備蓄は、今冬をギリギリ凌ぐための目標(11/1に95%)に向けて着実に積み上がっています

ドイツのガス事情を毎日モニタリングするにはこちらのサイトが最適です。
その時々の注目データを取り込みながら日々進化してくれています。

Energiemonitor: Die wichtigsten Daten zur Energieversorgung – täglich aktualisiert | ZEIT ONLINE

 

このサイトから読み取れるエッセンスを以下にご紹介します。

 

ロシアからドイツへの日次ガス供給量を見ると、昨年の今頃70GWhあったものが足元14.4GWhと2割の水準に絞られたままであり、厳しい状況に変わりありません。

 

しかしガスによる暖房需要が大きい冬でない今のうちであれば、極力ガスを使わないようにするという努力が可能な上、予備の石炭火力発電も次々と稼動し始めました。
太陽光発電(一番上の黄色部分)も絶好調です。


現時点で備蓄はほぼ70%に達しており、▲80%の供給でも毎日0.3~0.5%のペースで備蓄が積み上がっています。

11/1まで90日ありますので、1日+0.3%でもあと27%積み上げ可能と概算できます。

 

従って「今くらいの供給ペースがずっと維持できれば」、11/1に95%の備蓄目標達成は十分可能と言えます。

 

ちなみにドイツ産業界は、今以下二つにビクビクしながら操業を続けているという状態です。

 

①    ロシアからのガスが急に全部止まり、ガスを配分されなくなること

②    台湾海峡が緊迫化し、半導体供給が激減すること