日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220812 ドイツコロナ状況アップデート~だいぶ良くなってきました

●ドイツの再生産数(赤線;R)は最近1.0を安定的に下回っており、新規感染者数(青棒)は減少が続いています。但し、減少のペースは非常に緩やかなものに留まっています。

 

●国際比較に最も適したベンチマークである「7日間指数」(人口10万人当たり直近7日間の累計新規感染者数)でみると、日本(黄、1,192人)が突出して高く、ドイツ(青、346)、イギリス(赤、78)、オランダ(緑、77)の順になっています。但し、欧州では無症状者まで無理やり検査することはなくなっているので、これらの数字を単純に比較することはできません。

 

ドイツ国内を地域別に見ると、直近週(右)はその前の週(左)に比べて、高感染エリア(濃い赤部分)がかなり減少しています。状況が大きく改善していることは間違いありません。



年齢層別にみると、最近の感染のメインは、引き続き労働人口の年齢層となっています。

ウィルスの種類としてはBA5:94.3%、BA4:3.8%、BA2:1.8%(いずれもオミクロンの一種)となっています。BA5がシェアを拡大しながら新規感染者数を押し上げる局面は終わっているものと思われます。

 

死者は低水準で推移しています。ほとんどが60歳以上の高齢者(青+橙)であり、恐らくコロナ単体が原因ではなく、何らかの別の持病と絡んだものだと思われます。



高水準の新規感染で重症患者数(赤線、右側は予測レンジ)の増加が続き、コロナ専用病床(黄線)数を上回り、冬場の再流行に向けて医療キャパへの懸念が高まっていましたが、直近の予測では、集中治療対応重症病床(灰線)が一杯になることはなさそうだ、というものになっています。

 

ドイツ国民の77.9%が1回以上ワクチン接種済で、ブースター2回(8.3%、先週比わずかに増加)、ブースター1回(61.9%)と、相応に普及していますが、全83百万人中、18百万人が未接種のままになっています。



PCR検査は心当たりのある人しか受けないので、陽性率(赤点)は44.7%と高めですが、実施件数(青棒)は毎週60万人ペースとかなり低下しています。

 

<ソース一覧>

https://interaktiv.morgenpost.de/corona-virus-karte-infektionen-deutschland-weltweit/

https://www.rki.de/DE/Content/InfAZ/N/Neuartiges_Coronavirus/Situationsberichte/Aug_2022/2022-08-11-de.pdf?__blob=publicationFile

https://www.rki.de/DE/Content/InfAZ/N/Neuartiges_Coronavirus/Situationsberichte/Wochenbericht/Wochenbericht_2022-08-11.pdf?__blob=publicationFile