今年第2四半期(4-6月)の名目賃金(青線)は、コロナによる低下圧力を反転して前年同期比+2.9%としっかり上昇しているのですが、インフレ(黒線)が余りにも上昇してしまったため、実質賃金(赤線)は前年同期比▲4.4%(前期は▲1.8%)と減少が加速してしまっています。
コロナ直後に賃金が名目でも実質でも同じくらい落ち込んでいたのとは非常に対照的な動きとなっています。
一方、ドイツ連邦統計局から同時に発表された、2021年の営業税(地方法人税)は、前年比+34.9%の611億ユーロ(約8兆円強)と急増しており、コロナ前の2019年の水準も+10.4%上回っていました。
税収は名目の世界ですので、今年も引き続き堅調と言われています。
インフレによる税収増は速やかにインフレで困窮している人々に還元すべき、という声は日増しに高まっており、ショルツ政権の最近の不人気の主因となっています。
Gewerbesteuereinnahmen 2021 in Rekordhöhe - Statistisches Bundesamt (destatis.de)