- 政策金利最終着地点のイメージはECBにない(誰にもない、FEDも同様)。近づいてきたら初めて分かるもので、今確かなのはその遥か下にいるということだけ。よほどのインフレ減速と景気マイナスがないと、利上げの手は止められない。
- FED同様データ次第なので、ユーロ金利についても米金利同様、±20bpくらいは軽く動きうるボラの高い環境が続く。
- 中銀の予想が全然当たらない以上、データ次第を続けるしかない。
- QT(引き締め方向)もTPI(緩和方向)も実務が複雑すぎて当面できそうにない。(FEDやBOEに大きく遅れをとるが、複数の国にまたがる話なのでこれは構造的に仕方ない)
- ユーロ安はあくまで結果であり、ECBは積極的に止めようとはしてこない。ECBの金融政策を左右する要因にはなりにくそう。
- 75bpの利上げ幅は、ECB発足以来初で最大。最終的に全会一致。9月14日から適用。利上げが後手に回ることを強く恐れた結果(10月75bpの可能性も濃厚)。
- 金利階層化(two-tier system)は廃止。
- 利上げ回数は今回を入れて恐らくあと2〜5回。
<関連リンク>
https://www.ecb.europa.eu/press/pr/date/2022/html/ecb.mp220908~c1b6839378.en.html
ECB temporarily removes 0% interest rate ceiling for remuneration of government deposits
https://www.ecb.europa.eu/press/pressconf/2022/html/ecb.is220908~cd8363c58e.en.
https://www.ecb.europa.eu/pub/projections/html/index.en.html