日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20220913 「冬は自宅の暖房を止めて南国に避難」が流行するかも

ドイツにおける各種エネルギー「小売」価格は、下図のように急騰しており、払いたくても払えない人が続出しかねない状況になっています。

2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始時点と比べると、ガス代は3倍、電気代は5割増しとなっています。

 

https://www.zeit.de/wirtschaft/energiemonitor-deutschland-gaspreis-spritpreis-energieversorgung

 

状況がここまで切羽詰まって来ると、生来「大の旅行好き」であるドイツ人向けに格好のスキームが編み出されています。「暖房の代わりに旅行して、太陽の下でエネルギーを節約しよう」というものです。

例えばディスカウントスーパーのLidl は、トルコ(リビエラ)で の22 日間滞在を600 ユーロ(交通費込み)で提供しています。ドイツ人のトルコ好きとトルコリラ安を最大限に活かしたナイスアイデアだと思います。

メインターゲットは、高齢者、フリーランサー、リモートワーク可能な人などです。

暖房費がここまで高くなってしまうと、暖房が必要な冬に休暇を取って、自宅の暖房を完全に切って南国に長期旅行に出かければ、月数百ユーロの節約になる可能性があります。

但し、セントラルヒーティングが住民の専有面積で比例配分されてしまうような場合だと、自分だけ暖房費を節約したところで全然ワークしませんので、注意が必要です。

https://rp-online.de/leben/reisen/energie-sparen-reisen-statt-heizen-der-neue-reisetrend_aid-76650299

 

ドイツではガス暖房の世帯が約半分を占めていますので、該当(ガス)の方は今冬を安心して越すために、

①ガスが止まった時のために電気ストーブを買っておく

②上記のような旅行による節約の可能性を検討する

ことを強くお勧めします。