当ブログで何度もご紹介しているWAIですが、本日先ほど発表された数字はいつもより重要度が高いのでちょっとご説明させていただきます。
本WAIはドイツ連銀がGDP NOWCASTの試行モデルとして毎週初発表を続けているもので、今回は9/26-10/2の週のWAI指数が▲0.2、10/2までの3ヶ月がその前の3ヶ月に対し、実質GDPベースで▲0.1%成長、となっています。
今回の数字は、上記太字部分にある通り、対象期間がちょうどGDPと(ほぼ)同じ四半期の比較になっているので、NOWCASTとしていつもより価値があるということです。
毎週の数字は、直近週までの3ヶ月とその前の3ヶ月の比較になっているため、GDPのモメンタムをリアルタイムでモニタリングするには良いのですが、総計発表される四半期GDPとはイメージがずれている点には注意が必要です。
<関連説明>
なお、市場予想はまだ出揃っていませんが、市場の極端に悲観的なムードを反映してか、前期比▲0.7%と大きめのマイナスが意識されているようです。
https://tradingeconomics.com/germany/gdp-growth
先日出たばかりの独5大研秋季経済予測でも、▲0.2%と小さめのマイナス(下表最下段)が見込まれています。
あくまで私見ですが、ifo景況指数やPMIとの相関で適当に置かれているだけの数字の平均値である市場予想より、こちらのドイツの専門家たちが予想している「意外と小さめのマイナス」を信じた方がよさそうに思います。
本格的に大きなマイナスになるのは第4四半期分(来年1月末まで発表されないもの)からだと思います。