日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20221028 ドイツコロナ状況アップデート〜やや減速も医療キャパ逼迫は引き続き要警戒

いつものようにドイツのコロナ関連データを虚心坦懐に確認しておきます。


ドイツの再生産数(赤線;R)が最近しっかり1.00下回るようになっており、感染にブレーキがかかってきました。


国際比較に最も適したベンチマークである「7日間指数」(人口10万人当たり直近7日間の累計新規感染者数)でみると、日本(黄)の201人に対し、ドイツ(青)は465人となっています。減少し始めているとはいえ、水準はかなり高い(コロナ初期の超ホットスポット並)ので、FFP 2マスクや手消毒などの自衛徹底は引き続き重要です。

 

州別に見ても満遍なく減速トレンドが出ています。

 



市町村単位で見ると、直近週(右)はその前の週(左)に比べて、濃い赤色部分が(少しですが)減少しています。


年齢層別にみると、感染のメインは引きづつき60〜79歳の高齢層になっています。死者がやや多めで注意が必要です。

 

重症患者数(赤線、右側は予測レンジ)はコロナ専用病床(黄線)数をはるかに超えてきており、予測軌道(右のファンチャート部分)は先週比やや下方修正されているものの、年末頃に重症病床全体(黒線)が一杯になるリスクには引き続き警戒が必要です。

医療キャパに今後相応のストレッチがかかり、死者も相応に出るものと覚悟しておいた方が良さそうです。


ウィルスの種類としてはBA5:96.3%、BA2:1.8%、BA5:1.5%(いずれも毒性の低いオミクロンの一種)となっています。

米国の一部で流行し、やや危険視されているBA4.6は幸い確認されていません

 

ドイツ国民の77.9%が少なくとも1回以上ワクチン接種済という数字はほぼ不変(全83百万人中、18百万人が未接種のまま)。

ブースター2回が11.8%と少し増えていますが、60歳以上、医療・介護関係者、持病持ちが対象であり、ブースター1回以上の合計は62.3%とほとんど増えていません。

 


<ソース一覧>  

interaktiv.morgenpost.de

 

www.rki.de