日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20221115 ドイツ川上インフレ鈍化のわずかな兆し

先ほど発表されたドイツ10月卸売物価は、前月比▲0.6%、前年同月比+17.4%(8月+18.9%、9月+19.9%)と比較的落ち着いた内容となっていました。

下図の通り、前年同月比は4月の+23.8%をピークにじりじり切り下がっていたのですが、前月比でのマイナスは久しぶりで、ドイツインフレ川上圧力がしっかり緩み始めてきた重要な兆しのひとつだと思います。

 

リサイクル資材(前月比-10.5%、黒線の一部)や石油製品(同-5.4%、ピンク線)の価格低下が寄与した模様です。

(赤:全体、ピンク:石油製品、青:穀物・飼料等、黒:鉱物、金属、半製品等)


 

ちなみに各種価格インデックスの水準(前年同月比ではない)で見ると、生産者物価(赤)と消費者物価(ピンク)はまだまだピークアウト感ありませんが、輸入物価(青)と卸売物価(黒)には反転下落に向けた兆しを感じます。

 

エネルギー価格もだいぶ落ち着いてきました。

(紫:ガス、赤:暖房油、緑:電気、茶:スーパーガソリン)

Energiemonitor: Die wichtigsten Daten zur Energieversorgung – täglich aktualisiert | ZEIT ONLINE