最近ストを繰り返していたドイツ最大の労組IGメタルが11時間にわたる交渉の結果、
バーデン=ビュルテンベルク州で以下のような妥結を勝ち取りました。
Verhandlungsergebnis Metall-Tarifrunde 2022 (igmetall.de)
- 2023年2月末まで 一時金1500ユーロ
- 2023年6月 賃上げ5.2%
- 2024年2月末まで 一時金1500ユーロ
- 2024年5月 賃上げ3.3%
- 契約期間 2024年9月末まで(2年間)
ざっくりとしたレベル感ですが、ベース年収約5万ユーロに対して、今後2年間の追加コストは7千ユーロくらいと言われています。
非常に乱暴な計算ではありますが、年あたり約7%の賃上げに相当するレベル感です。
経営者側としては、今年も来年も+8%(追加コスト8千ユーロ)払わされるよりは少しマシで、これで際限なきストが止まるならやむなし、といったところなのでしょう。
昨日こちら↓の動画をアップして、IGメタルが1年+8%の賃上げを目指してストを繰り返しているというお話をさせて頂いていたのですが、ちょうどその後(今朝)、上記のようにかなり高めの妥結となりましたのでご報告させて頂きました。
過去の経験から言って、他の州で多少微修正されることはあっても、ほぼ同水準の妥結が広がるものと思われます。
引き続き、今後2年間の事業計画/予算における人件費は年+6~+8%くらいに置いておくことをお勧めします。
<マーケットでの英語報道ぶり>
Germany's IG Metall union agrees 5.2% wage rise from June 2023 in key state | Reuters