日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20210726 ドイツifo景況指数、市場の高い期待を裏切って反落も心配ご無用

本日ドイツで最も重要視される景気先行指標(約9千社の調査結果)である、ifo景況指数(7月分)が発表されました。

ifo Index Declines (July 2021) | Facts | ifo Institute

 

サイクル図的には決して悪くはないのですが….

f:id:dateno:20210727012140p:plain

 

総合指数(赤)が102.5(前月101.8)に続伸するという市場の高い期待に反して100.8にとどまったことから,株や金利の低下圧力(景気の懸念材料)となりました。

ちなみに、三つの線が基準年(2015年)のレベルできれいにそろったのは初めてのことです。

f:id:dateno:20210727012057p:plain

 

コロナ再拡大への懸念に加えて,資材不足/価格高騰が反落の理由と解説されているようですが、業種別(製造、サ-ビス、小売・卸売、建設)に見ても、製造業の高い期待(左上青)の低下(それでも高水準)が反落の主因であり、ここからドイツの景気が急速に反転してどんどん悪化に向かうかも知れないと心配する必要はないと思います。

f:id:dateno:20210727012240p:plain


ちなみに毎週月曜夕刻にドイツ連銀が発表しているリアルタイムGDPモニタリング指標:WAI(週次経済活動指数)も最近やや頭打ちになってはいますが、四半期GDPで前期比+2.3%ベースとまあまあ強いレベルで推移しています。

f:id:dateno:20210727011237p:plain