ドイツの景気先行指標として最も重視されるifo景況指数は、市場の過度に悲観的な予想は上回りましたが....
足元のGDPの走りと連動する現況指数は、期待指数を追いかける形で結構切り下がってきています。
四半期毎にアップデートされる設備稼働率もお辞儀をし始めました。
将来に対する不透明感が特段改善したわけでもありません。
景気サイクル図で見ると、先月に引き続き、リセッション領域(第3象限)内となっています。
ドイツ連銀は、10~12月期と1~3期の実質GDPはマイナスを覚悟しているようです。問題はその深さなのですが、ドイツ連銀のWAIではQ4(10~12月期)に対して前期比▲0.4%ペース、ドイツ経済省のNOWCASTでは同▲0.7%(こちらはまもなく更新予定)となっています。
業種別で見て特に苦しい(濃青)のは、④交通・運輸、⑥IT・通信、⑦住宅・不動産の3業種となっています。
上から順に、①製造業、②建設業、③小売・卸売、④交通・運輸、⑤ホテル・レストラン、⑥IT・通信、⑦住宅・不動産、⑧企業向けサービス、⑨その他サービス
なお、ifoによる別の調査結果によると、多くの企業がサプライチェーンの見直しと在庫積み増しに動いているようです(内製化は少ない)。
下図上から順に、①調達先分散/新規調達先開拓、②在庫積み上げ、③サプライチェーン監視強化、④既存サプライチェーン内でのシフト、⑤内製化、⑥その他
(薄青:大企業、灰:中小企業)
Deutsche Industrie verstärkt ihre Lagerhaltung | Pressemitteilung | ifo Institut