2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
つい先ほどドイツ連邦雇用庁から8月分のドイツ雇用統計が発表されました。 以下のような失業率のグラフだけ見て「リセッション入りでドイツでも失業者急増が始まった」と勘違いしてしまう人がいるかもしれないので念のため解説しておきます。 Germany Unempl…
ドイツ連邦統計局のWEBサイトの中に「あなたの家計の実際のインフレ率を計算してみよう」というコーナー(下添リンク)があるので、使ってみたところ、下図の赤線のような推移がはじき出されました(青線が統計/標準世帯のウェートベース)。 今年7月の断面…
当ブログで既に何度かご紹介していますが、毎週月曜夕刻(ドイツ時間)にドイツ連銀(中央銀行、ECBのドイツ支店に相当)が、ドイツのGDPの動向をリアルタイムにつかむためのインデックスを公表してくれています。 ドイツ(欧州)のマイナス成長度合いが注目…
今年第2四半期(4-6月)の名目賃金(青線)は、コロナによる低下圧力を反転して前年同期比+2.9%としっかり上昇しているのですが、インフレ(黒線)が余りにも上昇してしまったため、実質賃金(赤線)は前年同期比▲4.4%(前期は▲1.8%)と減少が加速してし…
今年6~8月の3ヶ月間にわたり、全国どこでもどこまでも近距離電車やバスを乗り放題としてくれていた大人気商品「9ユーロ切符」が、いよいよ今月末で期限切れとなります。 足元最大の課題であるインフレを、少なくとも0.4%は押し下げてくれていたのですが、…
電気、ガス、保険、金利等の価格比較サイト、verivoxのガス価格インデックスを見ると、1キロワット時の単価が18セントまで上昇しています。下のグラフに示されている通り、昨年までは概ね6セント程度で安定的に推移してきましたので、約3倍に跳ね上がってい…
<Japanese> 時間当たりの労働生産性の国際比較(2020年)では、米国:80.5ドル、ドイツ:76.0ドル、日本:49.5ドルとなっています。日本の数字はチェコやエストニアと同レベルで、米国の61%、ドイツの65%と大きく見劣りしており、1970年以降G7中最下位が続いています</japanese>…
今朝ドイツ連邦統計局から 今年1~5月のドイツ国内水運の輸送量は82.4百万トン(前年比+0.3%) うち86.3%がライン川分 運搬対象上位4品目は 石炭 14.1% 石油関連製品 14.0% 土石類 12.6% 鉄鉱石 10.6% という発表がありました。 干ばつ懸念が浮上する前の今…
ドイツ関連のビジネスやマーケット分析をしている方々には是非時々見て欲しいというWEBサイトのリンクを集めてみました。必要に応じて適宜WEB翻訳などを併用してご活用いただければと思います。 ◆EURとGBPのフォワード金利(利上げ織込み度合い確認用)<英…
2030年の政府目標は100万箇所(EV15百万台)ですので、その達成まではまだまだ遠い道のりです。 この辺を見張っていると今後もアップデートされたデータを確認できます。 https://www.bundesnetzagentur.de/DE/Fachthemen/ElektrizitaetundGas/E-Mobilitaet/…
こちらのifo研の分析によるとhttps://www.ifo.de/DocDL/sd-2022-digital-04-wollmershaeuser-inflation-ueberschussersparnis.pdf コロナ勃発以来蓄積されていた過剰貯蓄(推計2,000億ユーロ)は、インフレのせいで予想以上に早く食い尽くされつつあり、リベ…
先ほどドイツ連邦統計局から、今年前半(1~6月)の交通事故統計が発表されていたのでざっと確認しました。 Straßenverkehrsunfälle im 1. Halbjahr 2022: 131 Getötete mehr als im Vorjahreszeitraum - Statistisches Bundesamt (destatis.de) これによる…
ドイツの今年前半の実質GDPはプラス圏を維持してきた(Q1前期比+0.8%、Q2同+0.0%)のですが、総合PMIの7月と8月分がかなりマイナス領域に食い込んでいるので、Q3(7~9月)を前期比プラスにまで戻すのはほぼ不可能と思われます。 https://www.pmi.spglobal…
先ほどドイツ連銀月報が発表された(独語のみ、英語は後日遅れてリリース)ので、その経済分析部分のポイントを(私なりの解釈も加えて)ご紹介しておきます。 ドイツ経済の外部環境としての年前半の世界経済は、インフレ/利上げによる金融環境の引き締め+中…
最近は日本語でも、(ライン川上流の町、カウプでの水位を国内水運のベンチマークとして紹介しつつ)「ライン川の水位低下が危ない」というような報道が目立っていましたが、 欧州熱波でライン川水位低下、大型船航行不能 物流阻害で経済に影響 | ロイター (…
少なくとも結果的に対露戦略を間違えていたドイツ政府は、現在全力で対中戦略の見直しを進めています。ペロシ米下院議長の電撃訪台直後に展開された、中国の台湾侵攻/封鎖を想定したすさまじい大規模軍事演習は、中国という国がいかに危険であるかをドイツが…
人気低迷に苦しむショルツ首相は、ガス価格高騰を中心とするインフレ対策の策定に奔走していますが、先週その第一歩としてガスに対するVAT引き下げ方針(10月から標準税率19%の代わりに軽減税率7%を適用)を発表しました。 ドイツのHICPにおけるガスのウェー…
ドイツで当面警戒すべきマクロリスクは、切迫している/足元重要な順に、以下9つではないかと思っています。 ①~③には既に片足がかかっているので、各種センチメントが既に大幅に悪化しているのだと理解しています。 ちなみに⑦のリスクは予想外のタイミングで…
本日(8/19)、ケルン研(IW)から掲題に対して以下の通り非常に強い警鐘が発せられていましたので、ご紹介します。 https://www.iwkoeln.de/studien/juergen-matthes-china-abhaengigkeiten-der-deutschen-wirtschaft-mit-volldampf-in-die-falsche-richtun…
<ご参考> ①政党別支持率推移 ②ドイツ連邦議会(下院)議席配分
ifo研から掲題について大変興味深いリサーチが出ていましたので、その内容についてご紹介します。 https://www.ifo.de/DocDL/Studie_Geopolitische_Herausforderungen_Folgen_deutsches_Wirtschaftsmodell.pdf <輸出依存度(GDP比) ドイツ:青、中国:赤、…
国際原油価格の下落に伴い、米国ではガソリン価格の低下が続いているため、米国ではインフレ懸念がやや後退していますが…. https://www.globalpetrolprices.com/USA/gasoline_prices/ ドイツ(欧州)では、ガスと電力料金の上昇がすさまじく大きいので、イン…
文科省からこちらのように非常に興味深い調査報告書が出ていましたのでざっとチェックしました。 https://www.mext.go.jp/content/20220809-mxt_daigakuc03-000024366_01.pdf ちょっとご覧いただければお気づきになると思いますが、この種の客観データはかな…
ドイツ公共第二TV放送(ZDF)が毎月(1-2回)実施している世論調「Politbarometer」が8/12にアップデートされていましたので、その中の政治家人気ランキング(トップ10)、政党別支持率などについて簡単にご紹介します。 Forschungsgruppe Wahlen > Aktuelle…
ドイツの主要な河川で軒並み水位が下がっていて大変だ、という記事は最近海外メディアでもたくさん目にしますが、本当に大事なのは「これからどうなりそうか」の見極めです。 ライン川の水位の動向にご関心のある方は、こちらのグラフを時々チェックすること…
毎年11月末/12月初に「Wort des Jahres」(日本の流行語大賞に近いもの)が発表されますが、「今年はどれが来るかな~」と常にアンテナを張っておき、折に触れて自分なりに予測してみることは、ドイツ語学習者がドイツ文化の理解を深める上で有効なトレーニ…
15年前と違って今やもうプロの投資家ではないので、自分のETF長期積み立て投資が放置していても大丈夫か/買い増しチャンスが到来していないかどうかを確認する程度にマーケットをナナメ見ているだけですが、YouTubeの以下4件は毎週末チェックする価値が高い…
7月の参院選圧勝後、当面国政選挙のない「黄金の3年間」を岸田首相は手に入れました。戦後長きにわたって政権を担ってきた自民党にとって、党内の派閥は他国における連立パートナー(野党)に相当するものなのですが、岸田首相は連立政権を運営するかのよう…
私が知らなかっただけかもしれませんが、ドイツのあちこち(総合電器店や本屋の片隅)で、ビニールレコードのコーナーが復活しているようです。 こちらの写真は、今日2年半ぶりくらいに訪れたデュッセルドルフ市内の大規模書店の一角のものです。 私が初めて…
●ドイツの再生産数(赤線;R)は最近1.0を安定的に下回っており、新規感染者数(青棒)は減少が続いています。但し、減少のペースは非常に緩やかなものに留まっています。 ●国際比較に最も適したベンチマークである「7日間指数」(人口10万人当たり直近7日間…