日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

サプライチェーン障害

20221117 ドイツ9月製造業受注残高前月比▲0.9%減少

先ほどドイツ連邦統計局より、掲題の通りの発表がありました。主因は海外を中心とする最近の受注急減です(9月受注:前月比▲4.0%、海外▲7.0%)。 (赤:受注残計、黒:国内分、青:海外分) Auftragsbestand im Verarbeitenden Gewerbe im September 2022:…

20221104 ドイツ製造業受注、実質ベースで急減継続

9月のドイツ製造業受注は前月比▲4.0%、前年同月比▲10.8%と市場予想比非常に弱い見栄えになっていました。 大型受注の特殊要因もないので、弱いのは確かなのですが、前年同月比は、昨秋のコロナ後退でベースが強かったのでマイナスが大きく見えているという点…

20221019 ドイツ製造業受注残、月商8ヶ月分と高水準維持

今朝のドイツ連邦統計局発表によると、8月製造業受注残(実質/インフレ勘案後)は 前月比+0.3%、前年同月比+11.1%(赤:総合、黒:国内、青:海外) 月商の8.0ヶ月分(投資財11.1、中間財3.9、消費財3.6ヶ月分) と過去最高水準が維持されていました。 https…

20220921 ドイツ連銀月報景気短評のエッセンス

毎月下旬にドイツ連銀月報(英語版はかなり遅れて出る)がリリースされているのですが、その冒頭には必ずドイツ景気についての短評(Kurzberichte, Kunjunkturlage)が出ており、特に現在のような景気の転換点ではチェックする価値が高いと思っています。 そ…

20220919 ドイツ製造業受注「残」高水準

7月のドイツ製造業受注「残」(新規受注/フローではなく、足元の残高/ストック)は、実質ベースで前年同月比+12.6%/前月比+0.7%、売上の8.0か月分と2015年の統計開始以来過去最高を記録しました。 (黒:国内受注分、青:海外受注分、赤:合計) https://w…

20220910 日本も決して捨てたものではありません

<Japanese> 11年半前に日本を襲った東日本大震災では、皆が助け合いの精神を失わず冷静に行動し、略奪やパニックで社会がすさむようなことは起こりませんでした。また、日本の「ものづくり」がなければ、自動車、飛行機、半導体、液晶パネルが世界で製造できないという</japanese>…

20220826 ドイツ国内水運のほぼ9割がライン川

今朝ドイツ連邦統計局から 今年1~5月のドイツ国内水運の輸送量は82.4百万トン(前年比+0.3%) うち86.3%がライン川分 運搬対象上位4品目は 石炭 14.1% 石油関連製品 14.0% 土石類 12.6% 鉄鉱石 10.6% という発表がありました。 干ばつ懸念が浮上する前の今…

20220823 ドイツ総合PMI、Q3GDPのマイナス転落確実な水準

ドイツの今年前半の実質GDPはプラス圏を維持してきた(Q1前期比+0.8%、Q2同+0.0%)のですが、総合PMIの7月と8月分がかなりマイナス領域に食い込んでいるので、Q3(7~9月)を前期比プラスにまで戻すのはほぼ不可能と思われます。 https://www.pmi.spglobal…

20220822 ライン川の水位は当面心配なさそうです

最近は日本語でも、(ライン川上流の町、カウプでの水位を国内水運のベンチマークとして紹介しつつ)「ライン川の水位低下が危ない」というような報道が目立っていましたが、 欧州熱波でライン川水位低下、大型船航行不能 物流阻害で経済に影響 | ロイター (…

20220818 対中デカップリングの影響度分析(ifo)

ifo研から掲題について大変興味深いリサーチが出ていましたので、その内容についてご紹介します。 https://www.ifo.de/DocDL/Studie_Geopolitische_Herausforderungen_Folgen_deutsches_Wirtschaftsmodell.pdf <輸出依存度(GDP比) ドイツ:青、中国:赤、…

20220815 ライン川の水位は8月下旬にはかなり戻る見込みです

ドイツの主要な河川で軒並み水位が下がっていて大変だ、という記事は最近海外メディアでもたくさん目にしますが、本当に大事なのは「これからどうなりそうか」の見極めです。 ライン川の水位の動向にご関心のある方は、こちらのグラフを時々チェックすること…

20220724 ドイツ連銀月報の経済コメント抜粋

先週末ドイツ連銀月報が発表された(ドイツ語のみ、英語はしばらく後)ので。。。。 https://www.bundesbank.de/de/publikationen/berichte/monatsberichte/monatsbericht-juli-2022-894660 今ホットイシューとなっているイタリア国債に関係のある部分(特別…

20220721 ドイツで干ばつが心配され始めています

ドイツの河川水運は国内総輸送量の約4%を占め、石炭、ガソリン、灯油、その他化学系原材料/製品の輸送に活用されていますが、最近かなり水位が下がってきて、かつ当面まとまった雨が降る見込みがないので、生産、物流の阻害要因になるという懸念が高まって…

20220629 過去最悪を記録したドイツ消費者センチメント(GfK)について

昨日GfKから発表された7月のドイツ消費者センチメントが▲27.4と調査開始以来の過去最低を記録しました。 Konsumklima sinkt auf neues Rekordtief (gfk.com) 構成3要素である景気見通し、所得見通し、購入意欲とも悪化しており、内容が悪いことは間違いあり…

20220612 ユーロ圏およびドイツ経済のストレスシナリオ

6月9日のECB理事会で発表されたECBスタッフプロジェクションにおけるユーロ圏ストレス(ダウンサイド)シナリオは ロシアのエネルギー輸出が今年第3四半期から全面的に止まり、商品不足/価格上昇とサプライチェーン障害の更なる悪化に見舞われる というもの…

20220611 そろそろ日本を打診買い

米欧ではインフレが制御不能になっており、日を追うごとに予想以上の利上げが必要になりつつあります。そのような状況下では、株も債券も売られてしまうため、お金の行き場がなくなってしまいます。しかしよく見ると、日本では事情が全く異なっています。あ…

20220609 ECB理事会ファーストインプレッション

ステートメント、記者会見、スタッフプロジェクションをざっと一通りチェックした上でポイントをまとめると以下の通りです。 インフレの予想外の悪化を素直に認め、スタッフプロジェクション上でも2024年の総合・コアとも2%(目標)超過を明示。 ステートメ…

20220608 OECD経済予測アップデート(ドイツ部分)

本日OECDの最新経済見通しが発表されました。題して「The price of war」=戦争の代償。ウクライナ危機によってたくさんの命が失われているだけでなく、 いかにGDPが押し下げられ。。。 (昨年12月予想比、2022年ドイツGDPは+4.1%⇒+1.9%と半減) いかにイ…

20220607 ドイツ4月製造業受注はかなり弱目

今朝ドイツ連邦統計局から発表された4月製造業受注は、3月の前月比▲4.7%(本日▲4.2%に上方修正)という大幅低下の反動による若干の上昇(+0.3~1.5%)が予想されていたのですが、実際には前月比▲2.7%、前年同月比▲6.2%とかなり弱い結果に終わりました。…

20220529 ドイツ経済ボディスキャン

ドイツ連銀(Bundesbank)が、ドイツの代表的経済指標を「彼らが見ている形の」グラフで随時アップデートしてくれていますので、大変便利です。 現在の断面を全身をボディスキャンするようなイメージで確認しておきます。ドイツ連銀が個別に解説してくれてい…

20220526 独中経済関係の現状と展望

ドイツの対中依存度の現状とその低下のための方策について、ZDF(ドイツ公共第二放送)が4分のビデオクリップ(ドイツ語ですが)にまとめてくれていますので、そのエッセンスをご紹介します。 Wirtschaftliche Abhängigkeit: Die Beziehung zwischen Deutsch…

20220523 足元のドイツ経済は予想比ややしっかり目です

毎週月曜夕刻(ドイツ時間)にドイツ連銀(中央銀行、ECBのドイツ支店に相当)が、ドイツのGDPの動向をリアルタイムにつかむためのNOWCASTモデル(非公式扱い)の推計結果(ドイツ連銀週次経済活動指数:WAI)を公表しています。 四半期GDPの前期比上昇率を…