日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

中国

20220706 ドルがバカ高いのであって、決して突出した円安になっているわけではありません

IMFの購買力平価(PPP、2022年)と本日の為替レート実勢を比較してみました。 TRADING ECONOMICS | 20 million INDICATORS FROM 196 COUNTRIES Download entire World Economic Outlook database, April 2019 (imf.org) ちょっと見づらいので表の該当部分を…

20220630 在日ドイツ企業景況調査:日本におけるドイツビジネス 2022(ドイツ商工会議所/KPMG)

ドイツ企業の多くが対中国戦略をデカップリング方向で見直す中、相対的に日本の重要度が増していると言われています。 在日ドイツ商工会議所とKPMGが毎年この時期に実施している掲題調査(今回回答数115社)の中にもその傍証のようなものが見つかりましたの…

20220626 直接投資先としての魅力度:ドイツ2位、日本4位

ドイツと日本の国際ランキングが高いものが最近あまりないので、日頃から日独経済の架け橋となることを目指している私としてはちょっと困っていたのですが、ひとつ見つかりました。 米経営コンサル:A.T. カーニーの「海外直接投資信頼度指数 (The Kearney F…

20220607 ドイツ4月製造業受注はかなり弱目

今朝ドイツ連邦統計局から発表された4月製造業受注は、3月の前月比▲4.7%(本日▲4.2%に上方修正)という大幅低下の反動による若干の上昇(+0.3~1.5%)が予想されていたのですが、実際には前月比▲2.7%、前年同月比▲6.2%とかなり弱い結果に終わりました。…

20220601 ドイツ経済の中国依存度

3月にifo研から掲題についての分析レポートがドイツ語で出ていたので、英語になるのをしばらく待っていたのですが、出てこないのでドイツ語のグラフままご紹介します(生産性重視で説明がやや不親切になってしまっている点はご容赦ください)。 Deutsch-chin…

20220527 ドイツ政局アップデート(政権を不安定にするほどではないもののショルツ首相不人気)

最近のドイツ政党別支持率世論調査結果を見ると、 メルツ/ゼーダー党首率いるCDU/CSUが、20%台後半でトップ独走態勢を確立しつつあるのに対し、ショルツ首相率いるSPDは20%台前半でGreenに肉薄され、第2党の地位ですら危うくなりつつあります。 オンライン…

20220526 独中経済関係の現状と展望

ドイツの対中依存度の現状とその低下のための方策について、ZDF(ドイツ公共第二放送)が4分のビデオクリップ(ドイツ語ですが)にまとめてくれていますので、そのエッセンスをご紹介します。 Wirtschaftliche Abhängigkeit: Die Beziehung zwischen Deutsch…

20220524 各国(ユーロ圏、ドイツを含む)PMI速報について

●7月の利上げが迫っているユーロ圏ではありますが、本日発表された以下総合PMIを見る限り、サービス業主導でしっかりしており、今のところスタグフレーション(マイナス成長や失業率上昇を伴う状態)からは程遠い状況と思われます。雇用は堅調な一方、インフ…

20220513 ドイツ経済の経済ブロック別依存度見える化

スイス・バーゼル大発祥の調査会社プログノス(Prognos)から「その後の世界」と題された興味深いレポートが出ています。 ウクライナ危機後の世界においては、経済圏のブロック化(分断)が進む可能性が高まっていますが、ドイツ経済が現時点でどのブロック…

20220504 ドイツ3月貿易統計 対露、対中輸出急減を確認

今朝ドイツ連邦統計局から、3月の貿易統計が発表され、 輸出(青線)減+輸入(赤線)増⇒貿易黒字(黒棒)急減 という結果になっていました。Exporte im März 2022: -3,3 % zum Februar 2022 - Statistisches Bundesamt (destatis.de) ①輸出全体 3月単月:前…

20220423 日本だけコストプッシュ型

ウクライナ危機の長期化に加えて、中国ゼロコロナ政策に起因するコンテナ目詰まりのため、グローバルベースでインフレ圧力が一段と高まっています。もともと日本経済は資源・エネルギーの大半を輸入に頼っているため、それらの価格上昇と円安の組み合わせに…

20220409 円安の今こそインバウンド復元を

現代社会において常に「3重苦」を抱えることくらいはもはや当たり前(ニューノーマル)であり、いちいち不幸だと嘆いていてはいけないのかも知れません。しかし現在の「3重苦」の顔ぶれは、①ウクライナ危機(出口なし)、②米金利急騰(インフレ長期化)、③中…

20220326 ウクライナ危機に伴う小麦価格高騰への対策

ウクライナ危機をきっかけに、二つのF(FuelとFood)が問題になっています。ドイツでも最初は天然ガスとガソリンで大騒ぎだったのですが、その後、主食のパンを直撃する小麦の大幅な価格上昇についての話題がじわじわ広がっています。 小麦の生産量でみると…

20220320 核弾頭国別保有件数

ドイツのニュースで、 「核弾頭の数だけでいうと、ロシアの6,255に対し、仏290+英225で515に過ぎないので、圧倒的に不利」 という報道があったのでちょっと調べてきました。 ロシアのデータの出所はよく分かりませんでしたが、少なくとも英仏分についてはこ…

20220312 日独共通の最優先課題

ロシアのエネルギー輸出は、いまやウクライナ侵略の戦費調達手段そのものであり、買うべきでないものと見做されています。ロシアの原油は世界全体の約1割、天然ガスは約2割を占めていますので、これらの供給が滞るという思惑だけでも価格は急騰します。実際…

20220305 ロシア中銀の外準狙い撃ち

中銀の外貨準備というのは、ある種の国家機密のようなものなので、詳細までは開示されていないことが多いのですが、ロシア中銀は驚くほど透明な情報開示をしています。「BANK OF RUSSIA FOREIGN EXCHANGE AND GOLD ASSET MANAGEMENT REPORT」を見ると、ロシ…

20220227 ウクライナ危機のインプリケーション

ウクライナ危機については、本稿執筆(ドイツ時間2/27、午前11時)時点で ウクライナ軍の健闘(米露専門家の想定以上に長く持ち堪えている) 対露経済制裁一段の強化(ロシアの銀行の一部のSWIFTからの排除、ロシア中銀の資産凍結) ドイツを含むウクライナ…

20220226 チカラの時代への転換点

ロシア軍のウクライナ侵攻に対して西側諸国が発動する経済制裁に即効性はなく、中長期的にじわじわ効くだけと解説されていますが、ロシアのRTS株価指数は、今週33%下落、昨年10月の高値からほぼ半値になっています。ロシア関連各種海外資産の凍結も、その保…

20220217 EUR金利正常化ウォッチ

ロシア問題の緊張感が再び高まっているので、若干金利が反落しており(金は急騰)、現時点ではユーロ3ヶ月物金利プラ転タイミングは12月初め頃にやや繰り下がっています。 https://www.theice.com/products/38527986/Three-Month-Euribor-Futures/data?marke…

20220210 ドイツにおけるコロナワクチン接種進捗状況

ワクチンに対する国民の受容度の高さを示す「1回以上接種者の人口比率」の時系列推移をみると、UKとドイツはワクチン接種で最初大きく先行していたものの、その後は75%あたりが壁になって伸び悩んでいます。一方、イタリア、日本、フランスは、最初こそ出遅…

20220208 スキージャンプスーツ規定違反について

北京五輪・ノルディックスキージャンプ・混合団体での高梨沙羅選手のスーツ規定違反が話題になっていますが、 高梨のスーツ規定違反「本人のせいでは全くない」両太ももが2センチ大きかったと説明/北京五輪/デイリースポーツ online (daily.co.jp) ドイツ女…

20220115 カーボンニュートラル、できるまでやる

日本は2050年のカーボンニュートラル実現と、その中間目標として2030年までに2013年度比で温暖化ガス排出量46%削減を目指しています。関連するいろいろな資料を見ていると、カーボンニュートラルは、日本にとっても世界の他の国々にとっても、「できると信じ…

20220104 ユーラシアグループのトップリスク2022

毎年恒例のユーラシアグループによる今年注意すべきリスクトップ10が発表されました。 EurasiaGroup_TopRisks2022.pdf 日本語報道ではこのような感じで速報されました。 https://www.yomiuri.co.jp/world/20220103-OYT1T50111/ これら10のリスクについて、ド…

20220101 今年こそ自らの手でいい年に

昨年の株価パフォーマンスを振り返ると、米S&P500が+27%、ユーロSTOXX50が+21%(DAXだと+16%)だったのに対し、TOPIXが+10%(日経平均だと+5%)と大きくアンダーパフォームしました。円株でウェートが大きいファーストリテイリングやソフトバンクが中国…

20211227 英エコノミスト誌 The World Ahead ドイツ版

市場関係者にとって、恐らく世界で最も重要な雑誌ではないかと思われる 英Economist誌 が毎年12月に The World Ahead シリーズを発行していますが、ドイツの2022年版(ドイツではシュピーゲルのライバル誌であるフォークスとの協働)が出たのでざっとチェッ…

20211213 ベアボック外相の外交デビューの印象

ベアボック新外相は、就任後早速、パリ(フランス)、ブラッセル(EU)、ワルシャワ(ポーランド)、リバプール(G7)を歴訪し、国際外交舞台へのデビューを果たしました。 最初は相手にも「お手並み拝見」的な部分があり、いきなりガチンコでぶつかり合った…

20211120 日系企業がEU市場で抱える経営課題

PwC Japanが今年8月に実施した、日本企業のグローバル戦略についての調査結果によると、日系企業の欧州市場における経営課題は重要な順に、①市場・競合環境の理解、②デジタル対応人材の確保・育成、③不正や横領の抑止、④買収後のPMI(M&Aの効果を最大化する…

20211108 ドイツ政局プチアップデート

①信号機連立交渉 現在テーマごとに22の部会(総勢約300人)に分かれて鋭意交渉中 11月10日(水)18時に各部会の中間総括発表見込み(各部会5ページ以内にまとめておくことになっている模様) 政策調整交渉の進捗状況について、現時点で具体的リークがほぼな…

20211030 ドイツから見ると日本はコロナ鎮圧にほぼ成功したように見えるんですが。。。

欧州の優等生ドイツでも最近コロナ感染が急増しており、巣籠り度合いを再び引き上げて自衛に徹しているのですが、地球の裏側にある我が祖国日本はコロナ鎮圧に成功しつつあるかのように見えます。ドイツのベンチマーク「7日間指数」(人口10万人当たり直近7…

20211022 ドイツ政局アップデート 12月半ばの信号機連立政権wショルツ首相誕生を目指す

昨日SPD、Green、FDPの3党間での連立(本格)交渉(Koalitionsverhandlungen)が開始されました。 最初に以下のような大まかなスケジュール感(努力目標)が提示されましたが、このようにしなければ前回(2017年秋、ジャマイカ連立交渉)のようにズルズルと…