日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

社会経済

20220705 ドイツ経済5つのダウンサイドリスク

足元ドイツ(欧州)の景気についてはダウンサイドリスクに対する厳重な警戒が怠れない局面ですが、主要メディアで語られているのは主に以下の5つの経路です。 いずれも既に具体的なきな臭さを感じますので、それぞれをモニタリングするのに最適なサイトのリ…

20220704 夏休みシーズン開始でドイツの長距離電車の遅れがひどくなっています

ドイツ各地で順次夏休みシーズンが始まり、リベンジ旅行のため飛行機と電車が大混雑しているという報道が最近目立っています。 遠距離電車(写真はドイツの新幹線:ICE)では5月時点で27%が6分以上の遅延(赤線)と、既にかなり悪化していましたが、足元は…

20220703 意外と短命なドイツ人

日本人の長寿は有名ですが、よく見るとドイツ人は意外と短命です。他の西欧諸国にもほぼ負けています(ドイツより劣っているのは英国とデンマークくらい)。 Life Expectancy by Country and in the World (2022) - Worldometer (worldometers.info) 日本は…

20220702 ドイツ政局アップデート

ドイツ公共第二TV放送(ZDF)が毎月(1-2回)実施している世論調査「Politbarometer」が昨日(7/1)アップデートされましたので、その中の政治家人気ランキング(トップ10)と、政党別支持率をご紹介します。 Forschungsgruppe Wahlen > Aktuelles > Politba…

20220702 ユーロ円の購買力平価について

アップルiPhone13の日本での販売価格が今月(7月)突然、98,800円から117,800円へと19%も引き上げられ、大きな話題になりました。世界的インフレと大幅円安のダブルパンチのため、デフレマインドがしみついた日本においては過去に例がないような大胆な値上…

2022630 ドイツコロナ状況アップデート

7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数)で比較すると、ドイツ(青)は引き続き日本(黄)、英国(赤)、オランダ(緑)に大きく見劣りしています。 ドイツのコロナ規制の厳格度は日本よりずっと下、英国よりやや上、オランダと同程度です。 …

20220630 ドイツ失業者/率急増はウクライナ難民大量受入れによるもので、景気悪化によるものではありません

つい先ほどドイツ連邦雇用庁から6月分のドイツ雇用統計が発表されました。 ヘッドラインの失業者数と失業率が想定外の急上昇をしており、戸惑っている方も多いのではないかと思いますが、すべてウクライナ難民大量受け入れ(ウクライナ人労働力人口、2月比+4…

20220630 インフレ高騰を受けたドイツ消費行動の変化について

独ハンス・ベックラー財団(ドイツ 最大の労働組合中央組織であるDGBのシンクタンク)が昨日(6/29)掲題についてのアンケート調査結果(4月末~5月初に実施、対象6200人)を発表しました。 Mehr als die Hälfte der Erwerbspersonen mit niedrigerem Einkom…

20220629 ドイツ6月CPI減速の幻

先ほどドイツ連邦統計局からドイツの6月のCPI速報が発表になり、前年同月比+7.6%と市場予想の+8.0%、5月確報の+7.9%をかなり下回ったので、「ひょっとしてドイツのインフレはもうピークアウトし始めたのではないか」という期待が広がっているようです。 G…

20220629 過去最悪を記録したドイツ消費者センチメント(GfK)について

昨日GfKから発表された7月のドイツ消費者センチメントが▲27.4と調査開始以来の過去最低を記録しました。 Konsumklima sinkt auf neues Rekordtief (gfk.com) 構成3要素である景気見通し、所得見通し、購入意欲とも悪化しており、内容が悪いことは間違いあり…

20220628 ドイツ金融安定化委員会報告のエッセンス

ドイツ金融安定化委員会(財務省、ドイツ連銀(中銀)、ドイツ連邦金融監督庁(BaFinから構成)が昨日(6/27)提出した国会宛報告書のポイントを抽出しておきます。 ①ロシア/ウクライナ危機 全体としてドイツの金融システム全体が受ける影響はマネージ可能 …

20220627 ドイツエネルギー状況モニタリング

ショルツ首相のキエフ電撃訪問以来、ロシアからドイツへの天然ガス供給は、平時の4割程度に絞り込まれたままの状態が続いています。 EU全体で見ても、足元は平時の1/3以下の供給に落ち込んでいます。 ドイツの足元の電力供給においては、ガス(紫色)の石炭…

20220624 ドイツコロナ状況アップデート

人口10万人当たりの直近7日間の累計新規感染者数(7日間指数)で見ると、ドイツ(青)ではまた新規感染が急増しており、日本(黄)や英国(赤)から大きく見劣りしています。 Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + weltweit (morgenpost.de) ドイ…

20220623 今年はドイツGDP2%割れ、インフレ7%超という予想が主流になってきました

旧東独経済に精通していることで定評のある、ハレ経済研究所(IWH)は6月21日にドイツ経済予測のアップデート結果を発表しました。 これによるとGDPは今年+1.6%、来年+2.2%、インフレは今年+7.2%、来年+4.3%と、コンセンサスより弱めの成長と強めインフ…

20220620 IMD国際競争力ランキング:ドイツ15位、日本34位(63か国中)

先週、スイス国際経営開発研究所(IMD)が、世界63ヶ国・地域を対象とする「国際競争力ランキング2022」を発表しました。https://www.imd.org/centers/world-competitiveness-center/rankings/world-competitiveness/ 1位デンマーク、2位スイス、3位シンガポ…

20220619 急騰するドイツ住宅ローン金利

スクープで有名なドイツの有力週刊誌シュピーゲルの直近号の表紙が、「住宅金利ショック(金利が1⇒3%と3倍になっている!)」というセンセーショナルなものだったので、本当にそうかなのか住宅ローン金利比較サイトで確認してみました。 デア・シュピーゲル…

20220618 令和4年度版「高齢社会白書」に想う

内閣府の「高齢社会白書」によると、2020年時点での日本の平均寿命2020年は、男性81.56 (前年比0.15)年、 女 性 87.71(同0.26)年 となっています。男女とも平均寿命は今後も延び続け、2060年には男性84.66(10年あたり+0.78)年、女性 91.06 (同+0.84)…

20220617 ドイツ政局アップデート

ドイツ公共第二TV放送(ZDF)が毎月(1-2回)実施している世論調査「Politbarometer」が本日アップデートされましたので、その中の政治家人気ランキング(トップ10)と、政党別支持率をご紹介します。 Forschungsgruppe Wahlen > Aktuelles > Politbarometer…

20220615 最近のドイツ主要機関経済予測平均は、実質GDP今年2.1%/来年2.8%

本日ifo研、キール研、エッセン研の3機関からドイツ経済予測最新版の発表がありました。 いずれもインフレが大幅に上方趨勢され、名目成長がかさ上げされる格好となっています。 赤網掛けの3件が今日の発表分で、これらを含む6月更新分5件の単純平均をとって…

20220614 ドイツコロナ状況アップデート

今年に入ってから欧州主要国は軒並みコロナ規制を大幅に緩和しており、オックスフォード大のインデックスベースでは日本の半分以下の厳格さになっています(独18、蘭16、英11、日43)。 COVID-19 Government Response Tracker | Blavatnik School of Governm…

20220613 ドイツガソリン減税の効果早速減退

ドイツでは6月1日から、リッター当たりスーパー35セント、ディーゼル17セントのガソリン減税がスタートしており、初日はその減税分が小売価格に比較的しっかりと転嫁されていたのですが、その後価格は再びじわじわ上昇しており、特にディーゼルはほとんど減…

20220612 ユーロ圏およびドイツ経済のストレスシナリオ

6月9日のECB理事会で発表されたECBスタッフプロジェクションにおけるユーロ圏ストレス(ダウンサイド)シナリオは ロシアのエネルギー輸出が今年第3四半期から全面的に止まり、商品不足/価格上昇とサプライチェーン障害の更なる悪化に見舞われる というもの…

20220610 ドイツ連銀によるドイツ経済中期見通し

本日ドイツ連銀がドイツ経済中期見通しを発表しました。 毎年6月と12月中旬頃に今後3年程度のドイツ経済見通しをアップデートするものですが、発表直後の数か月間は、ドイツで最も信頼すべき直近経済分析として重視されます。 https://www.bundesbank.de/res…

20220609 ECB理事会ファーストインプレッション

ステートメント、記者会見、スタッフプロジェクションをざっと一通りチェックした上でポイントをまとめると以下の通りです。 インフレの予想外の悪化を素直に認め、スタッフプロジェクション上でも2024年の総合・コアとも2%(目標)超過を明示。 ステートメ…

20220608 OECD経済予測アップデート(ドイツ部分)

本日OECDの最新経済見通しが発表されました。題して「The price of war」=戦争の代償。ウクライナ危機によってたくさんの命が失われているだけでなく、 いかにGDPが押し下げられ。。。 (昨年12月予想比、2022年ドイツGDPは+4.1%⇒+1.9%と半減) いかにイ…

20220606 最近のショルツ首相の不人気について

最近の政党別支持率世論調査を見ていると、以下の特徴が鮮明化しています。 メルツ党首が率いるCDU/CSUが第一党としてのリードを拡大する一方、 ショルツ首相を支えるSPDがベアボック/ハーベック人気のGreenに抜かれつつある Wahlumfragen zur Bundestagswah…

20220606 各国のスタグフレーション度合い比較

インフレをグローバルベースでウォッチするにはこちらのFTサイト(節目節目で適宜更新されている)が大変便利です。 デジタル購読でも月39ユーロ(約5500円)するFTとしては珍しく無料で閲覧できる記事になっていますが、潜在的新規購読者を引き寄せるための…

20220605 来週(6/9)のECBではインフレ予測部分に注目

ドイツCPI(ドイツ国内基準、ECBが見ているHICPとはややずれる)の5月速報は前月比+0.9%/前年同月比+7.9%(HICPでは+1.1%/+8.7%)とまたしても市場予想を上回る上昇だったわけですが、「さすがにこんなハイペースでの上昇がいつまでも続くわけはなく、…

20220604 予想以上に加速している日本の人口減少

コロナ、地政学リスク、気候変動対応という3重苦だけでも大変なのですが、日本はそれに加えて人口動態の逆風にも立ち向かってゆかなければなりません。厚生労働省の発表によると、2021年の「合計特殊出生率」(1人の女性が一生のうちに産む子どもの数)は1.3…

20220602 独ガソリン減税(Tankrabatt)まずまずの出だしのようです

ドイツ自動車クラブ(ADAC)の調査によると、6月1日からスタートしたガソリン減税の結果、実際の小売価格は減税開始で以下のような低下を見せたようです。 スーパー(黄線) :リッター1.878ユーロ(前日比▲27.3セント) ディーゼル(灰線):リッター1.928…