2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧
ドイツ製造業がGDPに占めるシェアは1/4程度と高めです(日本2割、米国1割、中国4割程度)。 ドイツの2020年のGDPは前年比▲4.6%と大きく落ち込みましたが、GDPシェアでは、製造業(除く建設)、交易/運輸/宿泊/飲食で減少、公共サービス/教育/医療、情報通信…
欧州の優等生ドイツでも最近コロナ感染が急増しており、巣籠り度合いを再び引き上げて自衛に徹しているのですが、地球の裏側にある我が祖国日本はコロナ鎮圧に成功しつつあるかのように見えます。ドイツのベンチマーク「7日間指数」(人口10万人当たり直近7…
本日ドイツ第3四半期(7-9月)のGDP統計(速報につきヘッドラインのみ)が発表されました。 Bruttoinlandsprodukt im 3. Quartal 2021 um 1,8 % höher als im Vorquartal - Statistisches Bundesamt (destatis.de) 再ロックダウンと半導体不足でQ1はマイナス…
本日こちらに10月ドイツ雇用統計が発表され、以下の通り力強い内容でした。 Statistiken aktuell - Statistik der Bundesagentur für Arbeit (arbeitsagentur.de) ●季節調整後の失業者数は(市場予想を上回る)大幅減少継続(10月▲3.9万人) https://trading…
本日、ドイツ信号機連立を目指す3党が組成した22部会・総勢約300人による本格的連立交渉がスタ-トしました。11月10日の中間総括発表に向けて、この22部会がほぼ独立して担当分野毎の政策調整を進めることになります。 最大の難関と目されている財政/資金調…
長年、超タカ兼保守派の重鎮として存在感を示してきたヴァイトマン独連銀総裁(写真)は先週(10/20)、2027年までの任期をたっぷり残して「一身上の理由で」突然辞任表明しました。 その後も真相は明らかになっていませんが、ドイツ主要メディアの報道振り…
本日ドイツ経済省からドイツ政府経済予測についての発表があり、 2021年+2.6%(前回比0.9%下方修正)/2022年+4.1%(0.5%上方修正)/2022年+1.6%(新) となっていました。 ドイツ内外主要機関の経済予測(黄色網掛けは9月以降分)は以下の通りです:
本日のハンデルスブラット(ドイツの日経新聞に相当)1面トップ記事は、「万能の武器 KfW」という興味深いものでした。 これまでもKfWは、コロナ対応、東独支援、欧州金融危機対応などの際、政府の大規模財政出動にかなり柔軟に活用されてきました。 年内に…
今月のドイツ連銀月報の中に、中銀デジタルユーロに対するドイツ市民の見方をアンケートやインタビューで調査した興味深い特集記事がありましたので、その概要についてご紹介します。 https://www.bundesbank.de/resource/blob/878908/8222f73e033984d0e346d…
ドイツ連邦議会選挙投票日が9月26日でしたので、明日10月26日(火)でちょうど一ケ月になります。明日から新連邦議会が発足しますので、メルケル政権は次の(ショルツ)政権が誕生するまでの暫定政権となります。 アンゲラ・メルケル - Wikipedia メルケル首…
ドイツ連邦議会選挙(9月26日投開票)におけるSPDとCDU/CSUの得票率差は、25.7%対24.1%とわずか1.6%だったのですが、その後の世論調査では、SPDが支持率を伸ばし、CDU/CSUが減らす格好で、その差が4~9%(単純平均6.8%)と大きく拡大しています。 Wahlu…
先週発表された10月ユーロ圏複合(コンポジット)PMIは、7月のピークから3ケ月連続で続落し(市場予想より弱め)、足元のGDPの走りが前期比+1%を下回るペースへの減速を示唆していました。 国別で見ると、自動車関連の不振の影響でドイツでの落ち込みが目立…
今月31日から英グラスゴーで開かれる「COP26」(国連気候変動対策会議)を前に、岸田内閣は「地球温暖化対策計画」を閣議決定しました。菅前首相が宣言した「カーボンニュートラルの2050年達成」や、その中間ラップとしての2030年46~50%削減(2013年度比)…
12月中旬の政権発足を目指す信号機連立交渉では、以下の3大争点について今後約6週間以内に具体的な落としどころを見つける必要があります。11月10日に予定されている22部会中間総括でその進捗具合を確認したいと思っています。 ①財政(各政策の資金調達面) …
昨日SPD、Green、FDPの3党間での連立(本格)交渉(Koalitionsverhandlungen)が開始されました。 最初に以下のような大まかなスケジュール感(努力目標)が提示されましたが、このようにしなければ前回(2017年秋、ジャマイカ連立交渉)のようにズルズルと…
昨日はこちらの二人のドイツ人女性が話題になっていました。 人心を一新して新たな時代を作ろうとする時、ドイツでは重要ポストに凄腕女性候補がどんどん出てくるところが凄いと思います。まるでメルケル首相が引退する分を穴埋めしようとしているかのようで…
①ドイツ新政権成立のスピ-ド感 ドイツでは9月26日の連邦議会選挙で大きく議席を増やしたSPD(中道左派)、Green(環境重視)、FDP(自由経済重視)の3党による「信号機連立」の誕生がほぼ確実な情勢となっています。本日3党間で22の小グループに分かれて具…
ドイツ連銀のヴァイトマン総裁が、個人的理由で年内いっぱい(2021/12/31付)で辞任することになりました。現時点で背景等は全く不明です(報道もされていません)が、若くしてメルケルに登用された彼が、メルケル引退を機に節目/引き際を感じたのかもしれま…
8月のドイツ製造業受注残は、売上の7.3か月分と過去最高水準に積み上がっています。需要サイドはリベンジ分も含めてかなり強く、新規受注が高水準で推移する中、供給サイドは半導体等の資材不足等で生産や売上が思ったようにこなせないため、受注残がどんど…
ただし、完了したのはあくまでSondierung(予備交渉)であり、ハードな連立交渉が始まるのはこれからです。Sondierungまでは比較的早めかつ順調に進んできましたが、政策やポストの調整(特に財政と環境周り)は至難の業、かつその結果を3党が党内で承認する…
コロナウォッチにおいてドイツで最も便利と思われるこちらのポータルサイト(ドイツ語ですが、日本からでもWEB翻訳で十分活用可能です)をメインソースとして活用しつつ、現状をご説明させていただきます。 Corona Zahlen aktuell: Karte für Deutschland + …
春と秋の年2回、ドイツの有力な経済研究所5つが合同で実施する経済予測が先日(10/14) 発表され、ドイツのGDPは今年+2.4%(4月の予測比▲1.3%下方修正)、来年+4.8%(同+0.9%上方修正)で、足元のコンセンサス並みの着地となっていました。 GDH2021_Druckfahn…
(週末のこの和独英コメントは、海外の友人たちに日本の話をする際の小ネタ提供を目指して書いています) 米国とドイツの潜在成長率がそれぞれ約2%、約1%であるのに対し、日本の足元の潜在成長率はほぼゼロとなっています。ドイツでも日本でも新政権組成…
本日、信号機連立「予備」交渉(Sondierung)がいったん完了し、以下のリンク先のような声明文(交渉結果と今後の連立交渉の方向性総括)が発表されました。 Ergebnis der Sondierungen.pdf_bn-234442324.pdf (welt.de) 今のところ3党の交渉は順調に進んでお…
こちらに頻繁に更新されていて大変便利です。月1回程度(月央くらいに)、ざっとご覧頂くことをお勧めします。 https://www.bundesbank.de/resource/blob/767316/f4a3424ea4753ec0b6edbda8b32e4688/mL/001-grafiksammlung-pdf-data.pdf ご参考までに短い日本…
ドイツ連立交渉は、通常は以下の②⇒③という2段階で進むのですが、今年は①を加えた3段階で進んでいます。現時点では、明日にも②がいったん終わりそうという感触です。 ① Vorsondierung: 実質的キングメーカーであるGreenとFDPが今回始めたユニークなもの。信…
今年8月1日から、このMark Branson氏(スイス系イギリス人, 1968生)がBaFin長官に就任しています。BaFin(日本の金融庁に相当)初の外国人長官であり、「ミスタ-・ゼロトレランス」の異名を持っています。 BaFin - President 【就任までの経緯、人物、スタン…
9月26日のドイツ総選挙後に世論調査結果が4つ出ていますが、その平均を取ると以下のようになりました: SPD 27.1% VS 25.7%(選挙での得票率) CDU/CSU 19.9% VS 24.1% Green 16.3% VS 14.8% FDP 13.6% VS 11.5% CDU/CSUが大きく支持率を落とす一方、信…