日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

20211011 今週末頃にはドイツ信号機連立の政策イメージが湧いてくるかもしれません

本日はほぼ1日中(約10時間)、信号機連立(SPD+Green+FDP)の予備交渉が実施されました。交渉の具体的内容については漏れ聞こえてきません(当事者がお互いを信頼して秘密を守っている証拠)が、日を追うごとにより突っ込んだ議論がなされており、税制・財…

20211010 ドイツから日本に帰るのもホント大変です

日本への帰国・入国にあたっては、航空機搭乗前に、現地出国前72時間以内に実施したコロナ(PCR)検査陰性証明が必要になります。これに不備があると搭乗を拒否されたり、日本から強制送還されたりするので、非常に慎重に準備する必要があります。 今回私…

20211009 円株を押し下げている金融所得課税強化

(週末のこの和独英コメントは、海外の友人たちに日本の話をする際の小ネタ提供を目指して書いています) この度第100代目の内閣総理大臣に就任した岸田首相は「成長と分配の好循環」の実現を公約に掲げ、衆議院選挙投票日を予想より1-2週間早い10月31日に設…

20211008 信号機連立予備交渉の争点

今回のドイツ総選挙で第一党となった中道左派SPD(党のカラ-:赤)に加えて、環境重視のGreen(緑)と経済重視のFDP(黄)の3党による、信号機連立政権樹立に向けた、本格的予備交渉が始まりました。 目指す方向性がかなり異なる3党による連立を目指すわけ…

20211007 ラシェットが半分辞めそうになっています

本日11時から6時間にわたって、SPD、Green、FDP3党間で初の信号機連立予備交渉が行われました。 GreenとFDPは、(SPDに対するバーゲニングパワーを維持するため)引き続きCDU/CSUとのジャマイカ連立の可能性を否定していませんが、信号機とパラレルには交渉…

20211006 NRW州首相としてのラシェットの後任が決まりました

CDU党首兼首相候補としてドイツ総選挙で惨敗を喫したラシェット氏は、ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州の州首相でもあるのですが、この度この州首相としての後任に、へンドリック・ヴュスト氏が決まりました。 彼は現在NRW州の交通相なのですが、6…

20211005 本日でドイツ主要4党の連立予備交渉が一通り完了しました

本日CDU/CSUとGreenの最初の連立予備交渉が実施されました。これで、ドイツの主要プレーヤー(SPD、CDU/CSU、Green、FDPの4党)が一通りバイラテラルの連立交渉をこなしたことになります。 ドイツの連立交渉では、お互いをリスペクトしている限り、交渉途中…

20211004 シュタインマイヤー独大統領は来年2月再選が濃厚

ドイツの大統領は国家元首ではあるものの、米国やフランスの大統領とは全く異なり、政治的な権力を持たず、(国王や天皇のように)儀礼的、形式的な職務のみを遂行します。 連邦大統領 (ドイツ) - Wikipedia 行政の責任者であり、不人気な政策も敢えて遂行せ…

20211003 ドイツ政治家人気ランキングトップ10

ドイツ公共第2TV(ZDF)の政治家人気ランキングトップ10(選挙前後を跨いだもの)を見ると、選挙で大勝利したSPDの次期首相候補ショルツ氏が大きく評価を上げ、長年のトップであるメルケル現首相に肉薄してきているのに対し、議席激減で第2党に転落したCDU/C…

20211002 アンペルマン 2.0

ドイツのアンペルマンといえば、旧東ドイツの歩行者用信号機に使われていた愛らしい小柄のおじさんキャラクターなのですが、今週号のデア・シュピーゲル誌は、小柄な(そして笑顔が実は愛らしい)ショルツ首相候補を表紙に掲げ、今を時めく「ザ・アンペルマ…

20211001 ユニークなドイツ語レッスンのご紹介

当地で知りあいのコレンダさん(語学学校)が、このたびちょっと変わったビジネスマン向け初級ドイツ語コースを始めました。 他の語学学校にはない、なかなか面白そうなコンセプトで、日本人駐在員向けに即効性が期待できるかもしれません。 文法をゼロから…

20211001 週末のドイツ連立交渉予定

現時点で現実的選択肢として残っている、①信号機連立(確率9割)と②ジャマイカ連立(1割)のそれぞれの政策の方向性については、現時点ではどの分野でどのような妥協が実現しそうかという具体的感触は全くありません。 したがって以下のイベントを先入観なく…

20211001 ドイツ銀行セクター概要

【ドイツ銀行セクター総括】 ドイツ銀行セクターの特徴は、多くの銀行が「ユニバーサルバンク」(銀証兼業)であることと「3本柱システム」による棲み分け。 ドイツ大手行は、リーマンショックの際に証券業務を中心に大きなダメージを受け、その後も株価低迷…

20210930 ラシェットの現状を的確に描写した風刺画

本日のハンデルスブラット紙(日本の日経新聞に相当する高級紙)の14面に、ラシェットの悲惨な現状を実にうまく描いた風刺画が掲載されていました。 私なりに勝手に解説をさせて頂くとすれば、以下の通りになります: ラシェットは今、党内外からこれくらい…