日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20211007 ラシェットが半分辞めそうになっています

本日11時から6時間にわたって、SPD、Green、FDP3党間で初の信号機連立予備交渉が行われました。

GreenとFDPは、(SPDに対するバーゲニングパワーを維持するため)引き続きCDU/CSUとのジャマイカ連立の可能性を否定していませんが、信号機とパラレルには交渉しない(信号機がダメそうになって初めてCDU/CSUと交渉を開始する)方針となっています。CDU/CSUが内輪もめでまともな交渉相手になりづらそうなので、まずは信号機の交渉に専念しようということのようです。

 

実際、CDU党首ラシェットが「いつでも交渉の用意がある」としているのに対し、CSU党首ゼーダーは「もう見込みはない」と公言しています。CSUも立派な連立交渉の主体なので、これではまともな連立交渉になりません。

ラシェットもさすがに疲れてきたようで、(条件付きながら)辞意のようなものをほのめかし始めました。

  • „Wenn es mit Anderen besser geht, dann gerne“(他の人でうまくいくなら、喜んで身を引く用意がある)
  • „Erst steht das Projekt, und dann die Person.“(ただし、まずはプロジェクト~ジャマイカ連立の実現~が先決で、人事はその次だ)

Armin Laschet Quelle: AFP/INA FASSBENDER

 

ちなみにCDU/CSU内で、ジャマイカを今すぐ諦めてでもラシェットを引きずり下ろし、自分が次のリーダーになろうと野心を燃やしているのは、ゼ-ダ-CDU党首、シュパーン保健相、レトゲン元環境相、ブリンクハウス院内総務といったあたりです。