地球温暖化
本日発表されたifo、キール、エッセン、ハレの4つの経済財研究所の共同研究(シナリオ分析)結果によると、下図の通り、来年にかけてドイツでガス不足(縦軸のゼロレベルを下回る)が発生する可能性は2割以下に抑制されているようです。 来年ガス不足(▲23.8…
ドイツ金融安定化委員会(財務省、ドイツ連銀(中銀)、ドイツ連邦金融監督庁(BaFinから構成)が昨日(6/27)提出した国会宛報告書のポイントを抽出しておきます。 ①ロシア/ウクライナ危機 全体としてドイツの金融システム全体が受ける影響はマネージ可能 …
ショルツ首相の独仏伊合同電撃キエフ訪問(6/16)をきっかけに、ロシアのドイツ向けガス供給(紫棒線の高さ)が6割減となっています。 そのため、ドイツ政府が画策していた冬場に向けてガス備蓄を増やし(キャパの9割)て今年の冬を凌ぐという戦略がワークし…
最近の政党別支持率世論調査を見ていると、以下の特徴が鮮明化しています。 メルツ党首が率いるCDU/CSUが第一党としてのリードを拡大する一方、 ショルツ首相を支えるSPDがベアボック/ハーベック人気のGreenに抜かれつつある Wahlumfragen zur Bundestagswah…
昔は殆どなかったのですが、近年は大きな被害の出る暴風雨がドイツでも年数回発生しています。昨年はドイツ西部で大洪水が発生しましたが、こういった自然災害の予兆を察知することは、リスク管理上非常に重要と考えています。 その具体的な方法としては、例…
最終結果判明は翌朝になりますが、20時時点で大勢が決している模様なのでコメントしておきます。 ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州はドイツで人口最大の州であり、中央政府にとって常に重要な地方選と位置付けられています。SPDがCDUに大差での敗…
ifo景況指数でおなじみのifo研から掲題のような内容の興味深い論文が出ていましたので簡単にご紹介します。 ドイツの仕事の56%は部分的にでも在宅勤務で対応可能 コロナ対応で在宅勤務関連の各種ノウハウがかなり蓄積されたので、コロナ後も在宅勤務の活用…
今年は州議会選挙が4つ予定されていますが、昨年12月にショルツ政権(SPD主導)が誕生してから最初の州議会選挙で、SPDが事前予想を大きく上回るを支持を集めて大勝し、ショルツ首相にとって(中央政府の貢献度合いはさほど大きくないものの)心地よい追い風…
ロシアのエネルギー輸出は、いまやウクライナ侵略の戦費調達手段そのものであり、買うべきでないものと見做されています。ロシアの原油は世界全体の約1割、天然ガスは約2割を占めていますので、これらの供給が滞るという思惑だけでも価格は急騰します。実際…
風力や太陽光などの再エネ発電に熱心なドイツの家庭用電気代は、欧州トップクラスに高いことで有名です。1キロワット時あたりの電気代(昨年6月時点)は、日本を100とすると、ドイツ142、英国111、フランス83、オランダ74、米国60という具合です。家庭用電気…
ロシア問題の緊張感が再び高まっているので、若干金利が反落しており(金は急騰)、現時点ではユーロ3ヶ月物金利プラ転タイミングは12月初め頃にやや繰り下がっています。 https://www.theice.com/products/38527986/Three-Month-Euribor-Futures/data?marke…
政党別支持率の世論調査結果をトレースするにはこちらのポータルサイトが大変便利なのですが、昨秋の連邦選挙で敗北して下野したCDU/CSUの支持率が、先週あたりからショルツ首相を輩出する政権与党SPDを上回り始めています。 Wahlumfragen zur Bundestagswah…
あらゆる意味で「トランスフォーメーション」が求められる時代になりました。目先のコロナ対応から長期的視点での気候変動対応、その手段としてのデジタリゼーションなど、私たちがやるべき宿題は山積しています。誰もが手に入れたい「より良い世の中」を実…
1/26、ハーベック経済(気候変動対策)相・兼副首相(Green)が同省の年次経済報告を発表しました(昨年までは経済・エネルギー省でした)。 今年の実質GDPは+3.6%、インフレ率は+3.3%(コアだと+2.4%) 外需寄与はゼロで個人(リベンジ)消費主導/内需…
日本は2050年のカーボンニュートラル実現と、その中間目標として2030年までに2013年度比で温暖化ガス排出量46%削減を目指しています。関連するいろいろな資料を見ていると、カーボンニュートラルは、日本にとっても世界の他の国々にとっても、「できると信じ…
毎年恒例のユーラシアグループによる今年注意すべきリスクトップ10が発表されました。 EurasiaGroup_TopRisks2022.pdf 日本語報道ではこのような感じで速報されました。 https://www.yomiuri.co.jp/world/20220103-OYT1T50111/ これら10のリスクについて、ド…
ドイツの新聞・雑誌をデジタルで購入するにはこちらのiキオスクが便利なのですが、表紙の画像やタイトルをざっとチェックするだけでもドイツの世相が理解できるので愛用しています。 Digitale Zeitungen, Zeitschriften und Magazine als ePaper (ikiosk.de)…
昨年の株価パフォーマンスを振り返ると、米S&P500が+27%、ユーロSTOXX50が+21%(DAXだと+16%)だったのに対し、TOPIXが+10%(日経平均だと+5%)と大きくアンダーパフォームしました。円株でウェートが大きいファーストリテイリングやソフトバンクが中国…
独ハンデルスブラット紙(12/23-26週末号)に、「今後10年の我々の生活を変える10の重要トレンド」という興味深い特集があったので、そのエッセンスを私なりの言葉でご紹介させて頂きます。 Disruption: Zukunft hängt von technologischen Durchbrüchen ab …
市場関係者にとって、恐らく世界で最も重要な雑誌ではないかと思われる 英Economist誌 が毎年12月に The World Ahead シリーズを発行していますが、ドイツの2022年版(ドイツではシュピーゲルのライバル誌であるフォークスとの協働)が出たのでざっとチェッ…
今年の重大ニュースを挙げるとすれば、日本では、①1年遅れでの東京オリンピック開催、②岸田政権誕生、③コロナ長期化、④熱海土石流、ドイツでは、①ショルツ政権誕生、②大洪水、③コロナ長期化、④アフガニスタンだったのではないかと思います。従って2022年は、…
コロナのおかげでテレワークやビデオ会議が当たり前になり、私たちは場所や時間の制約から大きく解放されました。30年前にオフィスで1枚1枚手で入れ替えながら取っていたコピーが、急に家のiPadのカメラで簡単にスキャンしてメールできるようになったくらい…
フランクフルターアルゲマイネ(有力全国紙、中道右派色)日曜版が「2021年は(ドイツにとって)こんな年だった」という特集を出していましたので、その面白そうな部分をピックアップして簡単にご紹介します。 まず、表紙(絵と文字)を見ると以下が目に飛び…
SPD、Green、FDPの3党による連立交渉で、連立契約の最終形が固まり、信号機連立の成立が確実となりました。今後は、各党が党内での承認手続きを済ませた後、国会でショルツ首相指名に向かうことになります。これによりドイツの政治空白はまもなく解消する見…
ドイツでの各種消息筋報道によると、SPD、Green、FDPの3党による信号機連立交渉は現在最終調整段階に入っており、連立契約(閣僚ポスト配分を含む)の概要が恐らく明日(11/24)には明らかになる、とのことです。 閣僚ポストについては、ショルツ首相(SPD)…
PwC Japanが今年8月に実施した、日本企業のグローバル戦略についての調査結果によると、日系企業の欧州市場における経営課題は重要な順に、①市場・競合環境の理解、②デジタル対応人材の確保・育成、③不正や横領の抑止、④買収後のPMI(M&Aの効果を最大化する…
世界がインフレとコロナ再発で大いに悩んでいる中、日本はそれらのいずれからも無縁です。消費者物価指数の前年同月比を見ると、ドイツの+4.5%(10月)に対し、日本は+0.2%(9月)、コロナの7日間指数(人口10万人当たり直近7日間の新規感染者数、11月13日…
本日ドイツ5賢人会の年次経済報告が発表されました。 Sachverständigenrat für Wirtschaft: Jahresgutachten 2021/22: TRANSFORMATION GESTALTEN: BILDUNG, DIGITALISIERUNG UND NACHHALTIGKEIT (sachverstaendigenrat-wirtschaft.de) ヘッドラインは3日前に…
①信号機連立交渉 現在テーマごとに22の部会(総勢約300人)に分かれて鋭意交渉中 11月10日(水)18時に各部会の中間総括発表見込み(各部会5ページ以内にまとめておくことになっている模様) 政策調整交渉の進捗状況について、現時点で具体的リークがほぼな…
気候変動対策の正念場となる今後30年における理想の会社Aについて妄想してみました。A社は赤道付近でふんだんに得られる太陽光エネルギーを使って、海水淡水化によるサハラ砂漠緑化で野菜を作ったり、大気中の大量のCO2をカーボン素材に転換したりする会社で…