日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

地球温暖化

20240315 ドイツで中古品売買活発化

IFH(ケルン商業研究所)の「持続可能性消費者モニター」(やハンデルスブラットの解説記事)によると、インフレとエコ意識の高まりのため、ドイツで中古品の売買が活発化している模様です。ポイントは以下の通り。 ドイツにおける持続可能性の重要性/意識は…

20240217 週末のBloombergより

www.youtube.com ◆単月データ(特に年初は季調がトリッキー)の過大評価は禁物ながら、CPI・PPI揃っての上ブレは、早期利下げ期待を大きく押し返す(5月3割、年内4回)に十分だった。◆イールドカーブは大きくベアフラット化。債券インデックは昨年12月FOMC…

20240127 世界ランキングで並ぶ日本とドイツ、共通点とは?

<Japanese> ドイツと日本が、男子サッカーFIFAランキング(2023/12/21更新)で16位/17位に並んでいるのは大変感慨深いことなのですが、両国は国土面積でもほぼ同規模であり、世界ランキングで63位(357千㎢)/62位(378千㎢)に並んでいます。ドイツ語と日本語は、話者</japanese>…

20240126 トランプ再選可能性の高まりに対するハンデルスブラットの報道ぶり

「3年前の2021年1月20日にドナルド・トランプ氏がホワイトハウスから姿を消したときのあの(ドイツ人の)安堵感を覚えているだろうか。」という書きぶりに表現されている通り、ドイツ(と欧州)にとって、ウクライナ支援を打ち切り、NATOから脱退し、脱炭素…

20240120 週末のBloombergより

youtu.be ◆市場の利下げ織り込みは、3月40%、年内5.3回まで大きく後退。 ◆今週は米大手銀・地銀が起債ラッシュ。S&P500は新高値更新。 ◆景気や雇用はまだまだ強いが、インフレは相応に落ち着いており、ペイントレードは10年金利(足元4.13%とまあまあの高利…

20240116 ドイツマイナス成長についてのドイツメディアの報道ぶり

ドイツは昨年実質GDP成長率前年比▲0.3%と先進国唯一のマイナス成長に陥りました。この経済不振についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです(日本を抜いたかどうかなどという議論は皆無です)。 https://tradingeconomics.com/germany/full-year-gd…

20240112 週末のBloombergより

youtu.be ◆3/20のFOMCまでCPIはあと2つあるが、12月のCPIはstickyで早期利下げの背中を押さない内容だった。 ◆それでも市場は3月利下げ開始確率8割、年内計7回近くを織り込んでおり、行き過ぎとの見方も根強い。 ◆一方で、年前半開始でなくても、利下げは一…

20240106 週末のBloombergより

youtu.be ◆インフレ(賃金強め)、景気弱目(ISM)、株も債券も(小幅ながら)マイナスと、多くの投資家にとってやや期待外れのスタート。 ◆しかし(本来歴史的にかなり珍しい)ソフトランディングとしてはなかなかいい線を行っているのかも。 ◆失業率が4%…

20240105 昨年の排出量大幅減についてのドイツメディアの報道ぶり

昨日、気候変動対応関連シンクタンク「Agora Energiewende」が昨年のドイツのCO2排出量について以下の内容の調査レポートを発表しました。 2023年のドイツ温室効果ガス排出量は、推計6億7,300 万トン。 1990年(基準年)比46% 減少。1950 年代以来の最低レベ…

20240101 ショルツ首相年頭演説のエッセンス

www.bundeskanzler.de (新年おめでとうございます。今年も日独経済日記をどうぞよろしくお願いします) https://note.com/nobuo_date 昨夜放送された「Neujahrsansprache:年頭演説」(約7分、上記リンク)で、ショルツ首相はドイツ国民に対して、ドイツは…

20231230 来年を明るく照らしてみましょう

note.com <Japanse> 世の中を明るい光に照らしてみると、コロナが収まって旅行やコンサートを思う存分楽しめるようになり、失業者はほとんど増えず、(日本ではインフレ差引後の実質ベースでまだマイナスですが)賃金も増えています。米国の巨額財政出動(インフレ抑</japanse>…

20231230 ドイツ年末年始の心配事3つ

①暴動 昨年の大みそか、ベルリンで警察官や消防官を花火や投石などで攻撃する大きな暴動がありました。低所得者層を中心に社会に不満が募っていることもあり、今年も大都市を中心に、同様の暴動の発生が懸念されています。 ②洪水/水害 https://www.hochwasse…

20231222 ドイツの気になるデータ5選(住宅価格、建設受注など)

①住宅価格指数~7-9月期は前期比▲1.4%/前年同期比▲10.4%と下落が続いています。但し、低所得者層向けを中心とする構造的住宅不足は深刻で、金利上昇で供給が滞っている分、新規賃貸契約家賃は上がり続けています。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Pres…

20231219 独Focus/英Economist誌「2024年の世界」のエッセンス

https://pdf.focus.de/Die-Welt-in-2024/Die-Welt-in-2024-01-2023 毎年この時期になると、このシリーズをしっかり読んだ上で、来る年に備えることにしているのですが、今回号の中から来年のドイツにとって私なりに最も重要と思った5つのポイントを以下ご紹…

20231126 ドイツの気になるデータ5選(銀行貸出、再エネ整備進捗状況など)

①ドイツの銀行貸出(前年比%)~ECBの急激な利上げにより、企業向け(緑)、家計向け(橙)とも急減速中。 https://www.bundesbank.de/de/publikationen/berichte/finanzstabilitaetsberichte/finanzstabilitaetsbericht-2023-918766 ②再エネインフラ整備進…

20231123 ドイツ連銀金融安定報告書のエッセンス

https://www.bundesbank.de/de/aufgaben/themen/finanzstabilitaetsbericht-918354 ドイツ連銀から今年分の金融安定報告書が発表され、有益なデータも見せてくれていましたので、そのエッセンスをまとめておきます。 今局面の特徴は、金利急上昇と不透明性の…

20231116 世界経済フォーラムの Green Future Index ランキングについて

https://www.technologyreview.com/2023/04/05/1070581/the-green-future-index-2023/ 世界経済フォーラム(WEF)/MITが発表している「Green Future Index 」がなかなか興味深かったので、簡単にご紹介します。 ドイツがなかなか頑張っているのは確かですが…

20231111 円株堅調がひょっとすると示唆するもの

note.com <Japanese> 先週末(11月10日)時点の世界の主要株価の年初来パフォーマンスを見ると、日経平均が+25%、TOPIXが+24%で、27指数中それぞれ2位、3位と大健闘しています(トップはナスダックの+32%、ドイツのDAXは+9%で9位)。2013年初来の10年強の上昇率で</japanese>…

20231104 日本の素晴らしさ再考

note.com <Japanese> 海外に長く住んでいると、日本にどっぷりと漬かっていた時には見えなかった日本の良さがよく見えるようになります。自動販売機を外に置いても壊されない日本の治安は、何かと物騒なことが増えてきた現代社会においてはこの上なく希少な強味と言う</japanese>…

20231026 ドイツ政治家人気トップ10

ドイツ公共第二放送(ZDF)が毎月中旬頃に発表している「Politbarometer」の中の、トップ政治家10人の評価ランキングに私が補足情報を加えた一覧表がこちらです。お手元ご参考用に。 https://www.forschungsgruppe.de/Aktuelles/Politbarometer/ <関連のご…

20231021 昨今の長期金利上昇に想う

note.com <Japanese> 米10年物国債利回りが5%に迫り、これによって投資妙味が相対的に低下した株価も下がり始めています。ちょうど昨年の今頃、米10年物国債利回りが4%をつけた時、私を含めて多くの投資家が、2%のインフレ+2%の実質成長に相当する「4%の利回りは</japanese>…

20231003 ドイツ長距離列車の遅延、ひどくなる一方

ドイツ鉄道(DB)の遠距離電車の遅延率は9月に41.6%に上昇(100-58.4%~下図赤線は5分以内で済んでいる割合)した、とドイツメディアで悲しげに報道されています。 https://www.deutschebahn.com/de/konzern/konzernprofil/zahlen_fakten/puenktlichkeitsw…

20230920 ドイツ連銀によるドイツ産業立地分析・提言

https://www.bundesbank.de/resource/blob/915916/f62f192dfc5d6ebac39e415e41640ea1/mL/2023-09-wirtschaftsstandort-data.pdf ドイツ連銀が9月月報内の特別論文の中で「ドイツの産業立地」について分析し、政策提言をまとめていますので、以下そのエッセン…

20230919 ブランデンブルク門塗料吹きかけ事件についてのドイツメディアの報道ぶり

ベルリンのシンボル/観光名所として有名なブランデンブルク門で9月17日、環境活動団体「ラスト・ジェネレーション」のメンバーらが門の柱に塗料を吹きかける事件(写真)があり、14人が器物損壊の疑いで現行犯逮捕されました。本件についてのドイツメディア…

20230917 オクトーバーフェストの環境負荷

note.com シュテルン誌が現在ミュンヘンで開催中(9/17~10/3)のオクトーバーフェストの環境負荷(レベル感)について解説しているので、そのエッセンスを以下ご紹介します。 ●オクトーバーフェストは世界最大級の祭典だけあって資源の消費量も甚大。 昨年…

20230908 ハレ研(IWH)ドイツ経済予測アップデート

https://www.iwh-halle.de/presse/pressemitteilungen/detail/konjunktur-aktuell-deutschland-weiter-im-abschwung/ ドイツ5大研の一角かつ唯一の旧東独メンバーであるハレ研(IWH)がドイツ経済見通しをアップデートしました。ポイントは以下の通りです: …

20230816 EU市場で中国にシェアを奪われるドイツの危機感

https://www.iwkoeln.de/studien/juergen-matthes-entwicklung-des-konkurrenzdrucks-durch-china-auf-dem-eu-markt.html ドイツ経営者系シンクタンク、ケルン研(IW)が発表した報告書「EU市場における中国からの競争圧力」のエッセンスは以下の通りです。 …

20230811 アマゾンサミットについてのドイツメディアの報道ぶり

熱帯雨林保護に関するアマゾンサミットについてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。 多くの環境団体は、「最終宣言は測定可能な目標や期限のない善意の集大成に過ぎない(具体的な成果なし)」「大きなチャンスを逃した」と強く批判している。 環…

20230718 ドイツIMF4条報告のエッセンス

Germany: 2023 Article IV Consultation-Press Release; Staff Report; and Statement by the Executive Director for Germany 昨日発表されたドイツのIMF4条協議結果報告(IMFのエコノミストチームが当該国を訪問して経済と金融に関する情報を収集し、政府…

20230716 恒例の夏の首相記者会見についてのドイツメディアの報道ぶり

ドイツの首相が夏季休暇に入る前に毎年実施される夏の首相記者会見についてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。ショルツ首相の政治スタイルが浮き彫りになっていてなかなか興味深いと思いましたのでご紹介します。 夏休みを前に、ショルツ首相は極…