「3年前の2021年1月20日にドナルド・トランプ氏がホワイトハウスから姿を消したときのあの(ドイツ人の)安堵感を覚えているだろうか。」という書きぶりに表現されている通り、ドイツ(と欧州)にとって、ウクライナ支援を打ち切り、NATOから脱退し、脱炭素の流れを大逆流しかねないトランプ再選は最悪のシナリオであり、その最悪シナリオが今やメインシナリオになっていることに恐怖すら感じているようです。ドイツの経済専門紙ハンデルスブラットの報道ぶりは以下の通りです。
- トランプ落選により、歴史上のグロテスクな誤りが正されたと思った。
- トランプは晩年をゴルフコースで過ごすのか、それとも刑務所で過ごすのかだけが残された問題だと思っていた。
- 明らかに大統領の職にふさわしくないこの人物を、共和党とアメリカ国民が、まさか再び支持するようなことはあり得ないと思っていた。
- しかし今、トランプが戻ってこようとしている。イアンブレマー氏の予測によると、トランプ再選は確率6割のメインシナリオとなっている。
- 保守系シンクタンクはすでにトランプ新大統領就任に向けた準備を進めている。
- 数万の現職官僚がトランプに十分な忠誠心を示すか、ポスト断念を迫られる。
- トランプがバイデンより優位にある理由は以下の4つと考えている:
①インフレはバイデンの責任だが、好調な経済はバイデンのお陰ではない
②共和党は移民問題を選挙活動に巧妙に利用している
③トランプは1期目で米国の政治文化を激変させてしまった。彼の嘘、横柄さ、犯罪疑惑は今ではごく普通のこととして広く受け入れられるようになった。
④超高齢のバイデンは後継者育成に失敗し、1期後に威厳を持って退任することができなくなった。これでは民主党にとって重要な若年有権者と少数民族から十分な支持を得ることができない。
<米大統領選モニタリングサイト>
https://www.realclearpolitics.com/
<その他ドイツメディアの報道ぶりシリーズ>
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