トランプ元米大統領が、ワシントンDCの連邦裁判所に出廷(2020年大統領選での選挙不正/介入未遂、2021年1月6日議会襲撃扇動)する件について、トランプ再選を他のどの国よりも恐れているドイツにおけるメディアの報道ぶりは以下の通りです(悪夢が実現しないことを祈るような気持ちが伝わってきます)。
- トランプ支持派と反対派の衝突が懸念されているため、ワシントンDCでは警察が厳重警戒に当たっている。
- トランプ氏はこれまで4つの罪状(口止め料、機密文書、選挙不正、議会襲撃扇動)で起訴されているが、このうち少なくとも1つで有罪となれば、数年の懲役刑に処されることになる。
- 但し、現時点でトランプ氏の大統領選出馬を法的に妨げるものはない。
- トランプ側弁護士は「表現と言論の自由への攻撃」とみなしている。
- トランプ氏と共和党内のトランプ支持者は、一連の起訴を「ナチス並みの暴挙」「政治的魔女狩り」「大統領選挙の妨害」などと非難している。
- 共和党内では半分以上がトランプ氏を次期大統領候補として支持しており、その人気が陰る兆しは全く見られない。
- 奇妙なことに、一連の訴追はトランプ人気をかえって強固なものにしているようにすら見える。
- 選挙妨害の件が政治的には特に重要。選挙人認証という民主的プロセスを妨害し、市民の投票権を奪うための陰謀だった。
- 大統領が自分の失脚を受け入れようとせず、支持者に国会議事堂を襲撃するよう促すという事実は、アメリカの民主主義的自己イメージの核心を突いている。
- 結果の如何に関わらず、裁判が行われることが民主主義を守るために重要だ。
- トランプ氏は決して恣意的な政権の犠牲者などではなく、法の上に立つことのできない立憲国家の一市民である。
- 最近の世論調査によれば、トランプ氏が再選される可能性が相応に高い。
- もしトランプ氏がこのまま共和党大統領候補に選出されれば、米国社会に強いくさびが打ち込まれ、分断が一層深刻化する。
- その上で更にトランプ氏が再選を果たせば、民主主義の終わりの始まりとなる。
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