トランプ元大統領が、ポルノ女優に対する口止め料支払いスキャンダルで起訴されたことについてのドイツメディアの報道ぶりは以下の通りです。
なお、ドイツにとってトランプは最も苦手な米国政治家であり(実際、メルケル前首相とは犬猿の仲だったとされています)、できれば早くつぶれて欲しいという思いがあります。
- 支払われた金銭が違法な選挙資金を構成するかどうかがポイントだが、マスコミの関心は、本件がトランプの今後の選挙戦にどう影響するかという点に集中。
- 米国史上、初めて起訴された元大統領となったトランプは、司法を軽視し、ブラッグ検事/バイデン/ソロスによる陰謀だと非難し、支持者の結束を呼び掛けている。
- トランプはまた人種差別的/反ユダヤ主義的なレトリックを多用している。
- 司法の正当性と独立性に対するこの攻撃は、権威主義的な右翼ポピュリズムの典型例。ポーランド、イスラエル、ハンガリー、ブラジルでも同様の動きがみられる。
- 本件は当然ながら2024年11月の大統領選挙に向けた選挙運動を大きく左右することになる。
- 今後さらに他の事件が絡んでくる可能性がある(国会議事堂襲撃の扇動、ジョージア州での不正選挙の可能性、自宅保管機密文書など)。
- 仮に有罪判決が出てもトランプ支持者はかえって団結するだけかもしれない。
- 米国の分断が決定的・壊滅的なものになってしまわないかとても心配。
- アメリカの民主主義にとって、から見ても明誰確な法的結論が出ることが非常に重要。検察側ににわずかでも隙、疑惑、誤り、が出てきたらどうなるか想像もつかない。
- トランプは、裁判官・メディア・既存システムの暴力による犠牲者としての役割を演じ切ろうとしている。
- トランプが何らかの犯罪を犯したかどうかにかかわらず、彼が米国の核となる政治的価値観を裏切ったことはほとんど疑いの余地がない。
- トランプ支持者たちの決意を揺るがすような衝撃的事実が明るみに出れば、トランプの政治生命は終わる。
- 1つだけ確かなのは、今後数か月にわたって、全米が何度も何度もトランプについて話し合うことになるということ。