日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240106 週末のBloombergより

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◆インフレ(賃金強め)、景気弱目(ISM)、株も債券も(小幅ながら)マイナスと、多くの投資家にとってやや期待外れのスタート。

◆しかし(本来歴史的にかなり珍しい)ソフトランディングとしてはなかなかいい線を行っているのかも。
◆失業率が4%以下かつ株価も高いうちは、多少のディスインフレや景気減速でも利下げには動きづらそう。市場が期待している3月ではなく、早くて6月頃になるのではないか。
◆中国や欧州が不景気で、米国も勢いを失いつつある中、企業業績の急回復は(早期大幅利下げ同様)あまり期待しない方がいい。AIやデジタル化の効果が出としても、それにはかなりの時間を要する。
◆これまで企業業績を牽引してきたBIG TECHはすでに割高。ソフトランディング&金利高止まりなら大手銀株が面白いかも。医薬品は新薬が当たれば大きそうだが、制度変更が意識される選挙年には買いにくい。
◆中立金利が大きく上振れした/経済が昔ほど金利に敏感でなくなった、といった可能性があり、マーケットの利下げ期待が裏切られるかも知れないが、いずれにしろFEDは今後データ次第で正しく行動してくれそう。
ハーバード大・ゲイ学長の辞任は米大にとって大きなチャレンジ。大学は極右/ポピュリズムに正しく立ち向かいつつ、社会とアカデミズムの架け橋としてしっかり機能し続けなければならない。
◆バイデンは強い景気/雇用とディスインフレ(ソフトランディング)を実現しつつあるが、それが支持率上昇につながっていない(今回は It's economy, stupid! が機能していない)。
◆トランプが再選されれば、移民を追い出し(人手不足)、関税を上げ(インフレ)、富裕層や企業に減税するので米経済のバランスが激変しそう。
◆バイデンは経済への介入・規制が多すぎるとビジネス界は感じているかもしれないが、市場が機能しない気候変動や格差拡大には正しく介入し、諸外国に対する米国への信頼には従来通り答えてきた。
◆第1期トランプ政権を市場は結局好感したではないか、という楽観は大変危険。法の支配や西側各国との協調が全く機能しなくなり、ビジネスのフレームワークが根底から覆る恐ろしさを過小評価すべきでない。
◆AIは安全、知財権、プライバシー保護などの面で適切な規制が必要だが、専門知識の廉価化や医療、教育などの効率化に大いに役立ちそう。

 

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