日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20240315 ドイツで中古品売買活発化

IFH(ケルン商業研究所)の「持続可能性消費者モニター」(やハンデルスブラットの解説記事)によると、インフレとエコ意識の高まりのため、ドイツで中古品の売買が活発化している模様です。ポイントは以下の通り。

  • ドイツにおける持続可能性の重要性/意識は年々高まっている。
  • 特にZ世代は地球環境問題への関心が高く、積極的に街頭デモに参加するし、小売業には具体的なサステナビリティの追求を求めている
  • 小売においては、修理(Repair)、再利用(Reuse)、リサイクル(Recycle)への対応が重視されている。
  • 一部の小売店はこのトレンドを捉え、中古品を積極的に取り扱ったり(H&M、Zalandoなど)、修理サービスを提供したり(イケア、ザラ)し始めている
  • 多くの「グリーン」スタートアップも誕生し、成功しているものもある。
  • ドイツの古典的な蚤の市に加えて、中古品を扱うオンライン マーケットプレイス(eBay、Rebuyなど)が台頭している。
  • 以前中古品はB級品などと蔑視されていたが、最近はインフレ対策の節約、収入の足し、サステナビリティに貢献する手段として人気化している。
  • その結果、リコマースとして中古品取引が見直されている。
  • オンライン販売にはB2CとC2Cがあるが、買い手のC(個人)としては、売り手がB(企業)の方が、代金決済、商品の品質、配送などに関してより安全だと感じることが多い。
  • その結果、中古品のオンライン販売においてはB2Cのシェアが66%と大きくなっている。小売業者としては参入機会を伺っておくべき。
  • 消費者の購買行動は、より持続可能性の視点に左右されるようになってきている。そもそもその製品を購入する必要があるのか​​どうかを慎重に検討する消費者が増えている。
  • 最近の買い控えの最大の理由はインフレ(58%、複数回答)ながら、環境保護意識44%、持続可能性への配慮42%もかなり大きい。

 

●中古品販売は近年順調に増加。昨年159億ユーロ(2.5兆円相当)、前年比+7.4%。中古品取引が小売業全体(2023年名目ベース前年比+2.5%)を上回るペースで成長していることが確認できる。小売売上6,503億ユーロの2%強の規模感

https://www.handelsblatt.com/unternehmen/handel-konsumgueter/e-commerce-private-deals-auf-ebay-inflation-laesst-secondhand-kaeufe-boomen/100020914.html?utm_source=sf&utm_medium=nl&utm_campaign=hb-morningbriefing&utm_content=15032024&key=0031t00000QBKYoAAP

www.ifhkoeln.de

 

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