(新年おめでとうございます。今年も日独経済日記をどうぞよろしくお願いします)
昨夜放送された「Neujahrsansprache:年頭演説」(約7分、上記リンク)で、ショルツ首相はドイツ国民に対して、ドイツは困難に耐えることができる強い国であり、環境保護や社会正義などの重要課題に取り組むことで、より良い未来を築くことができるので、楽観と連帯の心を持って共に行動して欲しいと呼びかけていました。ポイントを簡単にまとめると以下の通りです。
- コロナ、ウクライナ戦争、ハマスのテロなど、ネガティブな事象が続いている。
- 息を呑むようなスピードで世の中が変化しており、私たち自身も変わらなければならない。
- 皆様の不満は理解しているが、我々ドイツ人はこういった困難を克服できると確信している。
- 昨年恐れられていた▲3~5%のマイナス成長、止まらぬインフレ、暖房や電気の供給停止などの悪夢は皆さんの努力のお陰でしっかり回避できた。
- 雇用は過去最高水準で、賃金や年金も増えている。税・保険料負担の軽減も小さくない。
- 違憲判決で財政がややタイトになったが、インフラや気候変動対策など、将来への投資はしっかり続けていく。
- ロシア、中東、米大統領選(トランプ再選を念頭に置いている)といった厳しい環境の中でEUの一致団結が今まで以上に重要。
- 昨年、EUの難民受入制度の歴史的改革を実現し、難民流入をよりよくコントロールできるようになった。
- 民主主義は非常に重要。しっかり議論して妥協することの大切さを忘れてはならない。
- 洪水の被災者はしっかり救済する。救援にあたっているすべての人々に心から感謝する。
- 明るい未来を信じて欲しい。
【全文】
<最近の関連投稿>