日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

為替市場

20240413 ドイツにおける生活防衛のヒント

<Japanese> 米国経済の強さとユーロ圏経済の弱さが当初の想定以上であることが判明したため、ECBがFEDより先(今年6月)に利下げを始める可能性が一気に高まってきました。その結果、為替市場でユーロ安が進行し、節目の1ユーロ1.07ドルを大きく割り込んでいます。ドイ</japanese>…

20240316 賃金/物価の好循環実現で日銀マイナス金利解除へ

<Japanese> ここ数日相次いでいるリーク記事によると、3月19日の日銀金融政策決定会合で、世界最後のマイナス金利政策がいよいよ解除されることになりそうです。春闘第1回回答集計での平均賃上げ率が5.28%と33年ぶりの高水準となり、日銀は賃金と物価がそろって上昇</japanese>…

20231213 日銀短観のユーロ円想定為替レート

https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2021/tka2312.pdf ●本日発表された12月日銀短観のユーロ円想定為替レートは、通年148.80、下期149.03となっていました(ドル円は同139.35/139.97)。 ●足元のユーロ円は1ユーロ=157円台前半で、一時の16円台から…

20231127 実質実効為替レートで見る円とユーロ

https://www.bis.org/statistics/eer.htm BISが発表(上記リンク)している実質実効為替レート(貿易量や物価水準を勘案した上で通貨の購買力を測る総合的指標)のデータ(対象64カ国のBroadインデックス, 2020=100)から、EUR(赤/橙)、円(青)、ドル(…

20231124 あまりにもな円安ユーロ高

https://tradingeconomics.com/eurjpy:cur <Japanese> 本稿執筆時点(11/24)で1ユーロ163.30円と、年初来約16%の円安ユーロ高となっています。今年IMFの購買力平価(2023年)は1ユーロ123.29円(今年7月時点のビッグマック平価だと85.23!)ですし、長年ドイツに住ん</japanese>…

20231124 ドイツの気になるデータ5選(GDP、不動産価格など)

①Q3GDP(確報)~速報から変動なし。2015年=100とするインデックスベースで、2002年通年:108.03、2023年Q1:107.86(前期比-0.0%)、Q2:108.01(+0.1%)、Q3:107.87(-0.1%)とほぼ横ばい/低迷が続いています。 https://www.destatis.de/DE/Presse/Press…

20231119 ドイツの気になるデータ5選(利下げ期待、名目GDPなど)

①ECB利下げ期待~市場は来年前半から再来年央に向けて計1.25%(25bp×5回)/2.5%までの利下げを織り込み。 https://www.chathamfinancial.com/technology/european-forward-curves ちなみに米FEDの政策金利軌道については、来年5月から年末に向けて1%(4回…

20231113 日本企業の為替リスク管理(RIETI)

こちらの研究結果を私なりにごくごく簡潔にまとめておきました。 www.rieti.go.jp 原油など、ドル建て決済が国際慣行として確立されているような商品では、ドル建てとせざるをえない(選択の余地はあまりない)。 国際市場でのシェアや競争力の高い(値段に…

20231113 ドイツの気になるデータ5選(ECB金融政策、購買力平価など)

①投資家の景況感(ZEWとSentix)~中東戦争勃発にもかかわらず「そろそろ底打ちしてくれるかも」という、そこはかとない期待のこもった動き。 https://www.sentix.de/ https://www.zew.de/ ②ECB金融政策軌道(1mEURIBORフォワード金利)~利上げは打ち止めで…

20230805 「Sticky」な賃上げと円安は成長のチャンス

note.com <Japanese> 潜在成長率が大きめに見積もっても年0.5%、という低成長体質の日本においてすら、構造的人手不足のせいで最近は賃金をある程度思い切って上げないと必要な人材を確保できなくなってきており、賃上げトレンドが意外と「sticky」なものである可能性</japanese>…

20230804 ビッグマック指数(英エコノミスト誌)アップデート

www.economist.com いつもよりやや遅めですが、英エコノミスト誌が半年毎(1月/7月)に更新しているビッグマック指数が昨日発表されました。 ドイツ在住者としての私なりのTake Awayは以下の通りです。 ●(ビッグマック指数的には)EUR/USDは現在ほぼフェア…

20230624 各国物価水準比較(OECD:CPL)

https://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=CPL OECDが毎月発表している月次比較物価水準(monthly Comparative Price Levels :CPL)を使うと、その時点での為替レートと民間最終消費支出の購買力平価の比による各国間物価水準比較が可能となります。 …

20230527 ユーロ円もポンド円も結構いいところ

<Japanese> 私はこれまでドイツで累計12年、イギリスで4年暮らして来ましたが、この全ての期間においていつも日本より物価が高いなと感じていました。付加価値税が常に10%くらい高いことも一因なのですが(現在の標準税率:ドイツ19%、英国20%、日本10%)、為替レ</japanese>…

20230524 最近の円安ユーロ高について

https://tradingeconomics.com/eurjpy:cur 上図の通り、足元のユーロ・円為替レート(EUR/JPY)は、1ユーロほぼ150円と、ユーロ発足以来のレンジのかなり上の方に位置しています。 2014年12月の高値を抜けつつあるので、2008年夏の170円に向けて一段と上昇す…

20230430 円安ユーロ高をチャンスに

<Japanese> ドイツの今年第1四半期(1-3月)の実質GDP成長率は、前期比プラスゼロ(+0.047%)と意外に低調な結果に終わりました。昨年は第2、第4四半期と2回前期比マイナスとなっており、頻繁に前期比マイナスとなってしまうところは日本そっくりになってきました。こ</japanese>…

20230427 ドイツ経済省チャート集のエッセンス

ドイツ経済省が毎月下旬に主要経済指標のデータ/チャート集(Schlaglichter der Wirtschaftspolitik)を発表しています。 https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Publikationen/Schlaglichter-der-Wirtschaftspolitik/schlaglichter-der-wirtschaftspolitik-05-2…

20230222 日銀によるBIS為替市場サーベイ(2022/4)結果深掘り

3年毎に国際決済銀行(BIS)がグローバルFX市場の調査/サーベイ(上表はそのヘッドライン)を実施しており、直近分は去年の4月基準で実施されています。そのポイントは昨年末のBIS四半期報告でチェック済です。 dateno.hatenablog.com 昨日日銀レビューで「…