日独経済日記

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20240425 ドイツ政府経済見通しのエッセンス

https://www.bmwk.de/Redaktion/DE/Pressemitteilungen/2024/04/20240424-fruehjahrsprojektion-2024.html

ドイツ政府が昨日発表した春季経済見通しのエッセンスは以下の通り:

  • 概ねコンセンサス通り(上表ご参照)の予測値ながら、今年の成長率0.1%上方修正(0.2⇒0.3%)がニュースのヘッドラインとなっている。
  • まもなくドイツ経済が好転する兆候が増えてきている。
  • エネルギー価格が予想よりも早く/大きく下落した結果、エネルギー集約型産業が(まだ低水準ながらも)年初から生産を拡大し始めている。
  • エネルギー価格とともにインフレも低下し続けており、購買力強化を通じて個人消費の回復も支えている。今後の景気回復はここが主力になる。
  • 世界景気の加速⇒国際貿易量の増大⇒ドイツの輸出回復にも期待できる。
  • 但し、需要の水準はまだ低く、資金調達コスト(金利)も高いので、投資の力強い回復は期待薄
  • リセッションという割には労働市場での人手(特に熟練労働者)の不足が鮮明。雇用増が続き、失業率も低下に向かう。
  • インフレは低下が続き、来年は1.8 %とECB目標(2.0 %)を下回る。
  • 低迷する潜在成長率(足元0.4~0.8%かつ低下傾向と言われている)を回復させるためには、イノベーション(デジタル、再エネ)強化、官僚主義削減、労働力不足対応の3つが必要。
  • 労働投入不足解消のためには、より多くの人が自発的に、より長く働くようにするための労働奨励金の導入などが必要。

 

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