日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20221219 ドイツ10月製造業受注残、月商の7.6か月分と高水準維持

先ほどドイツ連邦統計局より、10月製造業受注残:
前月比実質+0.3%、前年同月比+5.8%、月商の7.6か月分
という発表がありました。

                (赤:受注残計、黒:国内分、青:海外分)

 

最近新規受注(下図青線)が軟化しているので、受注残(同黒線)もさすがに伸び悩み始めていますが、コロナ前の2019年末と比べると+33%と水準自体はまだまだ高いので、当面景気減速のクッションとして機能してくれるということには変わりありません。

生産(赤)がサプライチェーン障害や材料・人手不足などのためにずっと低迷したままで、受注(青)を下回り続けていたため、受注残(黒)がたまり続けてきたという構図は今のところ概ね維持されています。

Zusammenhang zwischen Materialknappheit und Industrieaktivität - Statistisches Bundesamt (destatis.de)

 

ドイツGDPのNOWCASTとして毎週(月曜に)モニタリング可能なWAIは、今週も結構しっかり目(3m/3m フラットペース)で、ドイツ第4四半期GDPの悪化モメンタムは感じられませんでした。

Wöchentlicher Aktivitätsindex für die deutsche Wirtschaft | Deutsche Bundesbank

 

 

なお、先週末発表されたばかりのドイツ連銀直近経済予測では

 上:来年実質GDPは▲0.5%と小幅マイナス

 中:今年Q4、来年Q1は前期比マイナス成長

 下:2025年半ばごろまでアウトプットギャップはマイナス となっています。

   

https://www.bundesbank.de/resource/blob/892964/bbd7cffb91f93da1255b118db7bf6da5/mL/2022-12-prognose-data.pdf

 

<当該予測の解説>

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20221216 ドイツ連銀は来年GDP ▲0.5%、インフレ7.2%を予想 - 日独経済日記 (hatenablog.com)