ドイツの第2四半期(4-6月)GDPの発表は7月末頃なので、まだまだ市場予想は出回っていませんが、今年コンセンサス並みの+0.3%成長を実現するためには、Q2前期比+0.2~0.3%、Q3以降は+0.4%が必要です(上図最下段)。
ところが、昨日発表されたドイツ経済省のGDPナウキャストによると、Q2は前期比▲0.4%と非常に低い予想になっています。
一方、毎週月曜夕刻にアップデートされるドイツ連銀の週次景気活動指数(WAI)は最近急上昇しており、GDP3m/3mベースで前期比+0.8%のモメンタムを示唆しています。
https://www.bundesbank.de/de/statistiken/konjunktur-und-preise/woechentlicher-aktivitaetsindex
昨日発表されたドイツ総合PMIは、全体としては強い(下図上)ものの、製造業が海外受注急減で非常に弱い(下図下)という内容になっていました。
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/b0d0436ebe5544119b68a30a9e4f5170
恐らく、統計として早く出てくる製造業関連の弱い数字(受注・生産など)を反映している経済省のナウキャストが弱く見えているということであって、ドイツ経済全体としてはしっかりしている(今年マイナス成長への転落リスクが大きいわけではない)ということではないかと思っています。
確かに製造業の受注(青)急減は非常に嫌な感じではあるのですが、受注残(黒)は売上の7.4か月分と歴史的高水準に積み上がっており、頼もしいクッションになっています。