●ifo景況指数
今月(10月)はほぼ横ばいでしたが、全体にかなりの低水準で、
後述のPMIと概ね整合的です。ドイツの第4四半期GDP(来年1月末頃発表)は
マイナスの深さがどの程度になるか問題になりそうです。
全業種で同様に悪化。但しその時点でのGDPと相関の高い現況指数(灰色)は、製造業、サービス業、建設業でいずれもプラス領域にとどまっています。大幅に悪化しているのはあくまで将来の見通しです。
最大のポイントは、今回初めてリセッション領域(第3象限)にどっぷり入り込んだということでしょう。リセッションなのかどうかではなく、その深さの問題が問われる局面となります。
企業が感じている不透明感は、ジリジリとコロナ直後の水準に近づいています。
第4四半期のドイツ実質GDPは前期比▲2%超になってもおかしくない悲惨さです。
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/1e9244cdd0eb4776b3ef4d17ebec1412
製造業(上)、サービス業(下)共に大きく50割れかつ歴史的に見てもかなり低い水準に沈み込んでいます。
<指標担当エコノミストコメント>
- 第4四半期に入り企業活動の低迷が加速している
- 製造業とサービス業の両方で急速に悪化(新規受注急減)
<筆者注:インフレでリベンジ消費原資もほぼ使い尽くした感じ。但し、過去最高水準の製造業受注残がクッションになっている点には注意> - インフレによるコスト増や景気先行き不透明感から、顧客の消極姿勢強まる
- エネルギーコストの高騰が工場の生産に直接影響を与える状況も
- 賃金上昇圧力や景気後退懸念が強まっているにもかかわらず、
企業は従業員を確保し、場合によっては欠員補充を続けている(人手不足)