先ほどリリースされたドイツ連邦統計局の数字を見ると、6月のドイツサービス業(除く金融)の売上高は、前年同月比で名目+14.5%、実質+9.9%(下図黒線)と好調を維持していました。
特に鉄道輸送(赤)、メッセなどのイベント類(茶)が、それぞれ実質+98.1%、+228.9%の大幅増となっています。
コロナ明けの正常化/リベンジ消費は、少なくとも今年6月までは相応に景気押し上げに貢献していたと言えそうです。
但し、サービス業PMIを振り返ると、6月までは50超を維持していたものの、その後50割れで低下傾向が続いています。
①止まらないインフレに対する不安と購買力低下、
②ガス不足懸念などによるセンチメント悪化、
③極端な人手不足継続(空運等でスト頻発)、
などの逆風が、ドイツサービス業の景況感を強烈に冷やしています。
https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/2822d79669df4df091f79f331c60b286
ifo景況指数の産業別内訳を見ても、サービス業(下表4行目、6月11.0⇒7月1.0⇒8月1.3)は6月を境に大幅に悪化していますので、来月以降の数字を注意してみていきたいと思います。
第3四半期(7~9月)の実質GDP前期比に対しては、確実にマイナス材料になりそうです。
ifo Geschäftsklimaindex minimal gesunken (August 2022) | Fakten | ifo Institut