日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20230320 ドイツ製造業受注残、月商の7.4か月分と高水準維持

今朝のドイツ連邦統計局発表によると、今年1月の製造業受注残(実質/インフレ勘案後)は

  前月比▲0.5%、前年同月比+1.2%(赤:総合、黒:国内、青:海外)

  月商(直近12ケ月平均)の7.4ヶ月分(投資財10.7、中間財3.8、消費財3.4ヶ月分)

と引き続き高水準が維持されていました。

 

https://www.destatis.de/DE/Presse/Pressemitteilungen/2023/03/PD23_111_421.html

 

製造業受注(青)は下図の通り最近非常に冴えない状況が続いているのですが、生産(赤)がほとんど落ちないのは、受注残がこのように積み上がっているためです。

コロナからの回復局面で急増した受注に対して、サプライチェーン障害や人手不足などのために生産が追い付かず、図らずして貯金がたまってしまった格好です。ドイツのGDPが思ったほど簡単にマイナスにならない一因にもなっています。

昨年8月に月商の8.0か月だったものが、足元7.4か月にまで低下してきているわけですが、今程度の受注の弱さなら(大口のキャンセルでも続発しない限り)食いつぶすのは簡単ではなさそうです。