日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20211224 「2Gプラス」の次はいよいよ「1G(Geboostert)」か

オックスフード大の Covid-19対策厳格度指数 によると、現状ドイツは世界で最も厳しいコロナ対策用行動制限を適用しています。

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COVID-19 Government Response Tracker | Blavatnik School of Government (ox.ac.uk)

 

州毎に細部は微妙に異なりますが、例えばノルトライン=ヴェストファーレン州では、年末年始(12/28-1/12)には以下の行動制限が追加で課されることになっています。

 

デュッセルドルフ総領事館のメールより抜粋)

●NRW州政府は、12月23日、州防疫法を改正し、新たな感染防止措置を発表しました。これらのルールは12月28日より適用され、さしあたり翌年1月12日まで継続される見込みです。詳細はNRW州ホームページ等でご確認ください。

新たな追加措置の主な点は以下のとおりです。
1 医療用マスク着用義務
○750人以上が集まる集会
○入れ替わりで複数人によって使用される屋内の場
においても医療用マスク着用が求められます。

2 接触制限
2Gを満たしている場合であっても、屋内及び屋外における私的な集まりは最大10人までとする。13歳までの子供はこの数の対象外とする。なお、ワクチン未接種者が参加する場合は、自らの世帯に加えて1世帯2名までの参加とする。

3 大型行事
観客が250人を越える行事の場合、参加可能人数は最大収容率の50%までとする。また、観客は最大で750人までとする(注:この場合も3Gが適用される)

4 2G+の適用
屋内でのスポーツの練習(プロ・アマを問わない。学校によるおける活動は例外)、屋内スイミングプール、ウェルネス施設(サウナ、スパ等)、マスク着用が不可能な施設の使用、マスクを着用しない合唱への参加は2G+を満たす者に限り可能。すなわち、ワクチン接種者であっても、事前の検査による陰性証明の提出が必要となる。
(ただし、プロリーグやドイツ・オリンピック連盟による競技参加者については、暫定的に(2Gでなくとも)PCR検査による陰性証明で代替できる。)

ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州における新型コロナウイルス対策関連情報(2021年12月22日更新) | 在デュッセルドルフ日本国総領事館 (emb-japan.go.jp)

 

ドイツでもオミクロンが本稿執筆時点で3,198件確認されており、来年1月後半あたりにはイギリス(欧州先進国の先行指標として注目する価値あります)同様の大流行になると覚悟されています。

Omikron bis Delta: Karte zeigt Ausbreitung der Corona-Varianten (morgenpost.de)

 

ドイツとしては、昨冬の最悪期(ワクチン接種が始まったばかりで死者数が急増していた)のように、店舗閉鎖や移動制限を伴うロックダウンは何としても回避する方針ですが、上記のような行動制限では足りないと判断される場合には、3G(ワクチン接種済、治癒済、陰性証明済のいずれかで入場可)とか2Gプラス(ワクチン接種済または治癒済の人でもコロナ検査陰性確認後に初めて入場可)ではなく新たに1G(ブースター接種完了者のみ入場可)を導入することになりそうな感じです。

Drosten: Wegen Omikron womöglich 1G nötig: „G heißt geboostert“ - WELT

 

いずれにしても、ワクチンを打っていない人の社会生活は、ドイツではかなり制限されています。(実現は容易ではありませんが)全国民に対するワクチン義務化の議論も着実に進行中です。