日独経済日記

「毎日がうまくいく366のヒント」の訳者:今のドイツのリアルをお届けします

20260115 メルツ首相はドイツ人をもっと長時間働かせたい

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【本日のポイント】
・メルツ首相が労働時間法の撤廃に言及
・企業側は柔軟性を歓迎、労組は健康リスクを懸念
・政治的にはSPDとの対立が激化

ドイツ駐在員やドイツ出張者がドイツでの一日を始めるにあたって、本日押さえておきたいドイツ関連情報4つはこちら

  1. ドイツの労働時間改革案:メルツ政権は、労働時間法の「1日8時間上限」撤廃を検討している。代わりに、週単位での最大労働時間管理へ移行する案が中心。これにより、1日10時間超の勤務が合法化される可能性が生まれる。政府は「柔軟性向上」と「生産性改善」を主な目的としている。ワークライフバランスの最適化につながると説明するが、実効性には疑問も。労働組合系研究所(WSI)は、長時間労働の常態化を強く懸念。健康リスクの増大や、企業側への過度な負担転嫁が起きる可能性を指摘。法改正が実現すれば、数百万人の労働者に直接影響が及ぶ見通し。企業側は柔軟性向上を歓迎する一方、社会的議論は激化している。今後の政治交渉次第で、ドイツの働き方が大きく変わる可能性がある。下図は年平均労働時間の国際比較(2023年)。ドイツ(右端)は1,335時間と少ない。


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  2. ドイツ不動産市場:2026年のドイツ不動産市場は、全体として横ばいの見通し。取引量は増えず、「市場の春」はまだ遠いとの評価が多い。住宅価格は上昇傾向だが、商業用不動産は引き続き弱い。特にオフィスや郊外のショッピングセンターはリスクが残る。住宅建設の停滞は続き、政府の改革効果は限定的と見られている。過去数年の金利急騰と建設コスト高が市場を長期的に圧迫。大手不動産企業は資産価値の減少や売却による負債圧縮を余儀なくされた。ただし、金利低下を背景に住宅大手には回復の兆しも見える。Vonovia は「3年の停滞を経て成長軌道に戻った」と強調。市場全体は慎重だが、住宅分野には徐々に明るさが戻りつつある。

  3. 中国の貿易黒字と欧州への影響:中国の貿易黒字は2025年に過去最大の1.2兆ドルへ拡大。不動産不況の穴埋めとして、政府は輸出依存をさらに強めている。その結果、欧米の産業・雇用が体系的に圧迫される構造が鮮明になった。中国企業補助金、低コスト資源、人民元の過小評価など国家的優遇を享受。これにより、国際市場での価格競争力が“人工的に”高まっている。IWは「中国の成長は他国の犠牲の上に成り立つ」と警告。欧州では産業政策と通商政策の両面で対抗措置が不可避との見方が強まる。特に、補助金に対する相殺関税や為替操作への新たな関税手段が焦点。これは保護主義ではなく、公正な競争条件の回復を目的とする政策と位置づけられる。企業は今後、中国リスクの再評価と欧州政策との整合性を戦略に組み込む必要がある。

  4. ドイツ連銀週次経済活動指数:陸空物流量や電力消費量などのリアルタイムデータはまだドイツの景気回復の兆候を示していない。

【ドイツのリアルタイムニュース】~こちら↓をWEB翻訳で。
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【直近2日の記事リンク】
20260114 ドイツのエネルギー価格国際比較 - 日独経済日記
20260113 ドイツ・ブンデスリーガ後半戦、日本人選手は総勢23名に! - 日独経済日記
【今日のひとこと】
~ドイツのベストセラーJeden Tag Einen Schritt (一日一歩)より1/15分:
>おカネを使うときは「欲しいだけ」のものと「真に必要なもの」を区別し、前者はいったん寝かせよう。借金は絶対回避し、買うのは必ずおカネをためてからにしよう。
(なかなかできませんが、残ったお金を投資に回してしっかり「働かせる」ために必要です。

【ドイツ関連日本語記事】

www.newsdigest.de

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