【今回のポイント】
・ドイツの賃金はインフレ以上に大きな上昇が継続
・今日明日と全独でバス・路面電車・地下鉄が全面停止
・3月の二つの州議会選を前に首位のCDUの支持率が低下
- 賃金上昇率(2025年):
ドイツの実質賃金は2025年に前年比+1.9%と大きく改善し、コロナ前の2019年水準(100.5)にほぼ回復。名目賃金は+4.2%と大きく伸びたのに対し、物価上昇は+2.2%にとどまった。賃金の伸びが特に大きかったのは金融・保険、専門サービス、教育で、低所得層(+6.0%)や研修生(+6.3%)の改善(底上げ)も顕著。一方、製造業や農林水産、鉱業は伸びが小幅だった。2024年で終了したインフレ補償一時金の反動があるので、これでも伸び率は控えめに見えている。全体として賃金は力強い上昇を続けている。(青:実質賃金/赤:名目賃金/黒:インフレ)

- ドイツ全土で公共交通スト:
ドイツ各地で始まった公共交通の大規模警告ストは、金曜から土曜までの2日間にわたり、バス・トラム・地下鉄の運行を大きく止め、市民生活に深刻な影響を与えている。ストは金曜の始発から土曜の終電までを基本とし、一部地域では日曜や月曜未明まで続く可能性もある。SバーンやDBの長距離・地域鉄道は通常運行のため完全停止ではないが、都市部の移動は大幅に制限される。
今回のストは、Ver.di が進める全国的な労働条件改善要求の一環で、週労働時間の短縮、シフト間休息の拡大、夜間・週末勤務の割増改善などが中心。バイエルンやブランデンブルクなど一部地域では賃上げ交渉も並行している。しかし交渉は「ほとんど進展なし」とされ、労使の溝は深い。
ストの影響範囲は広いが、ニーダーザクセンは平和義務期間のため対象外、バーデン=ヴュルテンベルクも今回は不参加といった例外もある。また、ブレーメンでは月曜未明まで、ザクセン=アンハルトの一部では木曜から日曜までの4日間連続ストなど、地域差が大きい。
背景には、慢性的な人手不足と高負荷に苦しむ公共交通労働者の不満があり、今回のストはその“限界点”を象徴する。利用者への影響は甚大で、政治・行政・企業の対応が問われる局面となっている。 -
州選挙前にCDUが失速:
バーデン=ヴュルテンベルク(3/8投開票)とラインラント=プファルツ(3/22)で州議会選を前にCDUの支持率が低下。直近の世論調査で、両州とも与党に肉薄され、トップが危うい状況。
特にHagel(BW)に対する過去動画の“セクシズム疑惑”(女性蔑視発言)が打撃となっている。党内では「ラシェットの再来」(洪水被災地での大統領演説中に笑顔で談笑している様子がその後のCDU選挙戦で大打撃となった)とも。
ドイツの地方選候補者、女子生徒に関する発言で非難浴びる(AFP=時事) - Yahoo!ニュース
メルツ首相が外交にかまけていて、肝心な時期に両州を十分訪問/応援できていないとの批判もある。
①バーデン=ヴュルテンベルク州(緑連立)~前回トップのGreenが猛追
②ラインラント=プファルツ州(信号機/赤黄緑連立)~前回トップのSPDが猛追

【今夕のひとこと】
>トルコとブラジルの株は足元絶好調だが、企業収益が追いつかない中、かなり割高になっており、今後調整するリスクが高い — ドイツ銀
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