
ヘッセン州立銀行(Helaba)による今後のAIシナリオ分析がシャープな論点整理を提示してくれていたので、以下そのポイントをご紹介しておく:
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AIの影響は“驚くほど広い”シナリオの幅を持つ
極端な破滅(上図左:Armageddon)から、超楽観的なユートピア(同右:Utopia)まで、専門家の見立ては大きく分かれている。
極端にネガティブなシナリオ:人類滅亡や“MegaCorps”支配の世界(上図赤)
AIが制御不能となり人類に敵対する可能性や、
巨大企業が政治を支配する未来が想定されている
極端にポジティブなシナリオ:高福祉社会や“Utopia”の実現 (上図緑)
AIが膨大な生産性向上をもたらし、労働時間が大幅に短縮
資源は潤沢となり、人間は働かずに好きなことだけできる世界が到来する
中間シナリオ①:AIの普及が遅い「ハンドブレーキ」型
EUの慎重姿勢、若者の反発、環境負荷などがAIの普及を遅らせ、
格差は限定的なものにとどまる
中間シナリオ②:想定内の速度で普及
5〜10年の移行期に生産性が上昇し、
国ごとの格差や国内の所得格差が拡大する
中間シナリオ③:急速な普及
生産性ショックで産業構造が急変
国家は税制や再分配で大規模な調整を迫られる
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歴史的にみると、技術進歩は雇用を破壊しない
AIは資本の高度化にすぎず、過去の技術革新と同様に、
長期的には雇用を維持・拡大する傾向があるものと想定できる
【4つの理由】
- 生産性向上で労働の価値が上がる
- 自動化で他の業務に人手が回る
- 新しい職業・産業が生まれる
- 生産性上昇→所得増加→需要増加→雇用創出の好循環が働く
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課題は移行期の痛みと教育・再訓練
技術進歩は一部の職種を消すため、再教育・職業訓練・社会保障など
によるセーフティーネットが不可欠
その点、ドイツは比較的強い制度的基盤を持っている
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最大の争点は利益の分配
生産性向上の果実が労働者に届くかは、賃金交渉・制度設計・再分配政策
などに依存する
大企業への利益集中リスクも想定される
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