【結論】
- コロナ再拡大と半導体不足のため、Q3の走りは予想比かなり弱目に推移。
- 今年通年のGDPは前年比+3.7%前後が予想されていたが、3%台前半に下方修正される可能性が高まっている。
- 但し、受注・輸出が堅調で、採用も活発化しているため、景気腰折れを心配する必要はない。
①ドイツ総合PMI
高水準から足元小反落も、GDP(前期比)で+3%超(市場予想は+3%台後半と強気)を期待させる水準維持
561b50269ffb4967aef20b2bac7a991c (markiteconomics.com)
②ifo景況指数
現況は一段と改善(足元GDPの堅調を示唆)しつつも、コロナ再拡大とサプライチェーン問題(半導体不足、原材料価格高騰など)で期待が大きく悪化
景気サイクル図的にも正念場を迎えつつある
ifo Geschäftsklimaindex gesunken (August 2021) | Fakten | ifo Institut
③ドイツ連銀週次経済活動指数WAI
足元GDPは前期比+1.7%程度のモメンタムであることを示唆
Wöchentlicher Aktivitätsindex für die deutsche Wirtschaft | Deutsche Bundesbank
WAIのサブインデックスであるトラック物流は例年比堅調を維持しているが
鉱工業生産と相関が高い電力消費が例年比軟調に転じている
Datenmonitor Corona-Krise (ifw-kiel.de)
④ドイツ連銀月報のコメント
「独連銀は今年の経済成長率が3.7%、来年が5.2%と予測。しかし、回復局面初期の数週間が予測よりもさえず、通年の予測も圧迫しそう」