●ドイツの再生産数(赤線;R)が最近1.0を上回って上昇を続けており、これまでの新規感染者数減少傾向が反転する可能性が高まっています。冬場に向けて再加速要注意です(再生産数はその後/本日、1.11まで上昇)。
●国際比較に最も適したベンチマークである「7日間指数」(人口10万人当たり直近7日間の累計新規感染者数)でみると、日本(黄)は474人まで低下もまだ高水準、ドイツ(青)は250人で横ばい/やや上昇気味、英国(赤)は46人と定位安定(恐らく全数真面目にカウントしていない)。
市町村単位で直近週(右)とその前の週(左)を比べると、赤部分(7日間指数500人超の高感染地域)の位置が若干シフトした程度で大きな変化は見られません。
年齢層別にみると、最近の感染のメインは、引き続き35~59歳の年齢層となっています。
ウィルスの種類としてはBA5:95.4%、BA4:3.4%、BA2:1.0%(いずれもオミクロンの一種)となっています。BA5がシェアを拡大しながら新規感染者数を押し上げる局面は完全に終了しています。
死者数は引き続き低水準で推移しています。ほとんどが60歳以上の高齢者(青+橙)であり、恐らくコロナ単体が死因ではなく、何らかの別の病気と絡んだものだと思われます。
重症患者数(赤線、右側は予測レンジ)はコロナ専用病床(黄線)数を大きく下回る低位安定状態が続いており、集中治療対応重症病床(灰線)まで一杯になることはまずなさそうです。
ドイツ国民の77.9%が1回以上ワクチン接種済、うちブースター2回(9.0%)、ブースター1回(62.1%)と、相応にワクチン接種は普及しているのですが、全83百万人中、18百万人が未接種のままになっています。
PCR検査の陽性率(左/赤)は32.3%、実施件数(右/灰)は毎週約50万人ペースと低下傾向にあります(但し直近週分のデータなし)。
なお、現在の欧州諸国のコロナ規制は、電車でマスクをつけるかどうか程度ですので、日本の半分くらいの厳しさとなっています。
<ソース一覧>
https://interaktiv.morgenpost.de/corona-virus-karte-infektionen-deutschland-weltweit/
https://www.bsg.ox.ac.uk/research/research-projects/covid-19-government-response-tracker