日独経済日記

日独間の架け橋となることを目指しています

20211105 ドイツ政局(プチ)アップデート

選挙で議席を増やしたSPD(赤)、Green(緑)、FDP(黄)の3党による信号機連立交渉が、22の部会に分かれて現在鋭意進められていますが、妙なリークや観測記事の類は一切出てきておらず、これは3党が誠実に政策調整を進めている証拠と思われます。

昨日唯一漏れ聞こえてきたのは、FDPが主張していたデジタル専担省庁新設見送り濃厚という話。公務員を安易に増やすわけにいかない一方で、既存省庁からデジタル担当者をわざわざ大量に切り出して独立させても労力に比べて効果が乏しいという判断に至った模様です。

政策調整は、焦点の財政/資金調達と気候変動対策でやや難航している模様です。Greenは、他の2党が気候変動対策に十分積極的になってくれないので、予定したスケジュール通りには進めなくなる可能性があると示唆しています。その辺の感触チェックも含めて、11月10日発表の中間総括およびその直前に出てくるかもしれないリーク類に注目したいと思います。

 

なお、連邦議会選挙で第1党となりショルツ首相輩出がほぼ確実となったSPDも、12月に党首改選の時期を迎えます。引き続き、男女ペアの共同党首(首相と別立て)となる見込みで、12月10-12日のベルリンでの党大会で新党首が選出されることになります。

有力候補として現時点で名前が挙がっているのは以下の諸氏です(誰とどのようなペアになるかまでは見えてきていません):